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安楽死か、猟奇殺人か

今日も猛烈に暑かったですね。 こんな日は冷房の効いた室内で過ごすに限ります。  冷房の効いた部屋で、DVDを鑑賞しました。 「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」です。 安楽死とそれにまつわる思想を描いて、エンターテイメントながら重たい作品でした。 安楽死の必要性を主張するドクター・デスと、単なる猟奇殺人だと断じる刑事の闘いを描いた物語です。 わが国では安楽死は認められていませんが、欧州などでは、厳格な制限のもと、容認されている国があります。 なかでもスイスは外国人の安楽死を認めており、現にわが国からわざわざスイスに渡り、安楽死を実現させた人もいるそうです。 精神的、肉体的に耐えがたい痛み、苦しさを感じ、早く死なせてくれという病人が実在することは、じつは誰もが知っていること。 現にこの映画でも、ドクター・デスは患者や家族からの依頼を受けて、安楽死を実行します。 そして患者も家族も、心からドクター・デスに感謝するのです。 ドクター・デスは、安らかに眠りについた患者の死に顔ほど美しいものはない、と断言します。 このことをもって、刑事はドクター・デスを猟奇殺人者と断定します。 死に...
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青くて痛くて脆い

今朝は眠くてたまらず、起き上がることが出来なくて、休暇を取ってしまいました。 昼まで眠って、 DVDを観ました。 「青くて痛くて脆い」です。 人付き合いが苦手なゆえ孤独な男子大学生、カエデと、理想論ばかり語って煙たがられ、ゆえに孤独な女子大生、アキヨシとの、精神上の暗闘を描いた物語です。 当初二人は、理想で世界を変えようと、秘密結社モアイを結成します。 しかしそれは、二人でふざけあっているようなもの。 そこを心地よいと感じて、変わらないことを願うカエデと、本気で理想を追うために少々の悪には目をつぶり、組織の拡大を目指すアキヨシ。 自然、カエデはモアイを離れ、巨大化したモアイの暗部を暴くことで、モアイを潰そうと画策します。 しかしおじさんの心には響かない作品でした。 精神上の暗闘というのは、そんな生易しい物ではありません。 作りが中途半端なのですよねぇ。 でも青少年のなかには、深い感銘を受ける者もいるかもしれません。「青くて痛くて脆い」(DVD スタンダードエディション)吉沢亮,杉咲花バップ青くて痛くて脆い (角川文庫)住野 よるKADOKAWA
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ザ・ハント

今日は久しぶりにDVDを鑑賞しました。 「ザ・ハント」です。  お金持ちが貧乏人を全米各地から10数名、睡眠薬を盛って誘拐します。 目が覚めたら森の中。 大きな木の箱があり、開けてみると大量の武器弾薬と、なぜか仔豚が。 そして突然の銃撃。 貧乏人たちは武器を手にてんでんばらばらに逃げ出します。 人間狩りです。 この人間狩りの特異な点は、狩られる獲物たちに武器弾薬が与えられていること。 そのため、狩るだけでなく、狩られるかもしれない、という緊張感を狩人たちに持たせます。 暴力が双方向性を持つため、戦争映画を観ているかのような錯覚に囚われます。 国道に出てガソリンスタンドにたどり着き、助かったと思ったらガソリンスタンドを経営する老夫婦も狩人だったり。 貧乏人の仲間だと思ったら狩人たちが放ったスパイだったり。 様々なくすぐりが用意されています。 そして最も驚いたのが、グリーンベレーか、と突っ込みたくなるような、戦闘に長けた女が貧乏人のなかにいること。 この女の存在が、物語を大きく左右します。 肩の凝らない娯楽作品でした。ザ・ハント (字幕版)アイク・バリンホルツ
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パラサイト 半地下の家族

カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた名作「パラサイト 半地下の家族」が、昨夜早くもテレビで放映されました。 映画館で観ようと思っていて、観そびれた作品ですので、当然、鑑賞しました。『パラサイト 半地下の家族』  韓国はエンターテイメントが得意と言いますが、この映画を観ると、まったくそのとおりだと思います。 半地下のアパートに暮らす4人家族。 家族は、両親と兄妹の4人です。 彼らはあるきっかけで家族であることを隠して、兄は英語の、妹は美術の家庭教師として、父は運転手、母は家政婦として、お金持ちの家に深く入り込みます。 お金持ちに寄生して生きる家族。 そこで様々な人間模様が描かれるというお話。 ただし、そこは韓国映画。 残忍な結末が待ち受けています。 テンポがよく、エピソードが次々に紡ぎだされ、飽きさせません。 ネタバレになるので詳しくは紹介できませんが、文句なく、面白い作品になっています。
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窮鼠はチーズの夢を見る

昨日は映画館に行きました。 観たのは、男同士の恋を描いた、「窮鼠はチーズの夢を見る」です。大倉忠義&成田凌主演!映画『窮鼠はチーズの夢を見る』予告編  名画「モーリス」を高校生の頃見てから、同性愛を扱った作品は必ず観るようになりました。 しかし、「モーリス」ほどの衝撃を受けた作品には、未だ出会ずにいます。モーリス 4Kレストア版 スペシャル・エディション【3枚組】 ジェームズ・ウィルビーKADOKAWA / 角川書店 「窮鼠はチーズの夢を見る」は、ゲイの青年が、ストレートと思われる先輩に恋をし、誘惑する物語です。 やがて先輩は女性との恋を捨て、ゲイの青年との恋に溺れていく、という物語。 男同士の濡れ場も多く、ややえぐい感じに仕上がっています。 単に美的という感じではありません。 しかしゲイの青年は魅力的で、甘え上手で、これで異性愛者だったらさぞかし女たらしになるだろうなと思わせます。 「モーリス」のように、ひたすら美的な映像に、差別や社会との関係性を描き出すのは難しいのですね。
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