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54年目の生誕祭

今日は私の誕生日。 54歳になりました。 そろそろ初老でしょうか。 今年の夏休みもコロナの流行に鑑み、旅行は取りやめました。  せめて映画くらいは観ようかと、車で15分ほどのシネコンに出かけました。 観たのは「リボルバー・リリー」です。 大正末期の帝都東京で暗闘が行われる物語です。 私はてっきり精神上の暗闘が主なのかと思っていたのですが、銃撃戦ばかりでした。 特殊機関で暗殺術を身に付け、その機関の最高傑作とまで言われた女を綾瀬はるかが演じています。 53人もの各国の政府要人を暗殺した伝説のダーク・ヒロインです。 すでに引退していましたが、昔愛した男の長男に面倒事が起きていることを知り、身に付けた戦闘能力で次々に敵対勢力を殺していきます。 敵対勢力は主に日本陸軍。 これに日本海軍、内務省までもが長男を拉致しようと必死になります。 三者三つ巴で長男を拉致しようと暗闘を繰り広げるのです。 そこで大きな壁になるのがリリーというわけ。 というのも、長男の父親が国家予算の10%にも及ぶ大金を秘密銀行に預金しており、父親が亡くなってしまい、お金をおろすには暗証番号が必要になりますが、これを知っている...
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怪物

今日は映画館に足を運びました。 観たのは是枝監督の「怪物」です。 この映画は小学5年生の息子が教師から暴力をふるわれたと信じ、学校に抗議を繰り返す母親の視点、暴力をふるったとされた教師の視点、小学校5年生の息子の視点の3者の視点から描かれています。 当然、3者の語る話は食い違い、誰かが、あるいは全員が嘘をついているか、事実誤認が起きていることが示されます。 芥川龍之介の「藪の中」(黒沢明監督作品では「羅生門」)と似た構成になっています。藪の中・将軍 (角川文庫)芥川 龍之介KADOKAWA羅生門 デジタル完全版 三船敏郎角川映画 観る者は混乱せざるを得ません。  そして豚の脳を持った人間というフレーズが多用されます。 少年の同級生である親友は同性愛の傾向があり、ガチガチの保守主義者である父親は、同性愛者である息子は豚の脳を持った化け物であり、治療が必要だと信じています。 二人の少年は互いに魅かれあいます。 少年愛の予感が濃厚に描かれます。 ラストでは、二人の少年が明るい朝日のなか、自然豊かな森を笑顔で駆け回る姿が描かれます。 台風の朝に姿を消した二人が生き残って互いを寿いでいるのか、あ...
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死刑にいたる病

今日はワクチン接種による発熱が治まらないため、休暇を取りました。 さらに喘息の症状がみられたため、朝一番で内科に行って大量の薬をもらいました、 市販薬と違ってよく効きます。 朝と昼、2回のんだだけで嘘のように楽になりました。 午後には熱も下がり、Netflixで映画を楽しみました。 「死刑にいたる病」です。 キェルケゴールの名作「死に至る病」とは関係がありません。死に至る病 (岩波文庫)キェルケゴール岩波書店 24人もの少年少女を痛めつけた末に殺害した連続殺人鬼。 殺害する前に監禁して痛めつけ、生爪をはがし、それを収集することに喜びを感じる変態です。 しかし多くのシリアル・キラーがそうであるように、この映画に登場する殺人鬼も極めて魅力的な人物で、多くの人に好かれています。 阿部サダヲが連続殺人鬼を演じ、逮捕された後、面会にきた法律事務所でアルバイトをする大学生と静かに対話する姿は、まるで聖人のようです。死刑にいたる病阿部サダヲ 24人を殺した犯人は法廷で、逮捕されなかったら殺人を続けていましたかと問われ、「それは自分にとって必要なことです」と応えます。 いわゆるイヤミスと言われる物語で...
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劇場版 美しい彼〜eternal〜

午前中、Netflixでドラマなど観て遊んでいたら、偶然、「美しい彼」という深夜ドラマ、30分で6話完結という男子高校生同士の恋愛を描いた誠に美的な作品に当たってしまいました。 吃音で学級カーストの最底辺にいるキモくてウザい男子高校生、ヒラと、学級カーストの頂点で、男子からは大人気、女子からはモテモテの美少年、キヨイの恋を描いた話です。 6話、一気見してしまいました。 今、この作品の劇場版が公開中ということで、夕方早速観てきました。 劇場版ではヒラが大学生となり、キヨイは俳優となって、最初はヒラの片想いだったのが、いつしか相思相愛となり、二人は同棲生活を始めます。 深夜ドラマとは大違いでした。 物語は重層的で、登場人物も曲者ぞろい、映画は金がかかるだろうなと思いました。 キヨイの相手役を演じる女優の熱烈なファンがキヨイを拉致監禁したり、日ごろ大人しいヒラが狂気を帯びて助けに向かい、犯人を殴りまくって半殺しにしたり、複雑な物語が描かれ、魅力的です。  私は妙齢の優し気で気だるげなお姉さんが大好きな、自分でも嫌になるほどのストレートですが、なぜか、若い頃から同性愛を描いた作品を好んで観てい...
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カラダ探し

今日はNetflixで久しぶりにホラー映画を観ました。 「カラダ探し」です。カラダ探し 4548967469400橋本環奈ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントカラダ探し コミック 全17巻 セット ホラー映画としては破綻しているループ物です。 高校生6人が毎日7月5日に目を覚まし、深夜、幼女の霊とみられる化け物に惨殺されますが、朝、7月5日に目が覚めて、6人の高校生は深夜、礼拝堂に召喚され、惨殺されます。 毎日惨殺されますが、どうせまた7月5日に目を覚まし、永遠の今日を生きるのだと考え、6人は仲良く海水浴に出かけたりします。 やがて7月6日の朝を迎えるのですが、6人はすべての記憶を失っています。 イジメにあっていたり、無視されていたり、不登校だったり、6人はそれぞれに孤独を抱えています。 7月5日を繰り返していた時だけ、6人は孤独から解放されていたのです。  切ない話です。  ホラー映画としては破綻していますが、青春映画の一種と思えば楽しめるかもしれません。
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