社会・政治

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仙谷官房長官の答弁

今国会予算委員会における仙谷官房長官の活躍は目を見張るものがありますね。 総理大臣への質問にもさっと手を挙げて颯爽と答えたり。 怒鳴ってみたり、情に訴えたり、質問者に逆に質問してみせたり。 元弁護士で、ディベートの達人だったとか。  ディベートの達人といえば、海部元総理を思い出します。 元総理は、早稲田大学雄弁会時代、海部の前に海部なし、海部の後に海部なし、とまで言われたディベートの名手だったそうです。  ディベートというのはおのれの思想信条に関係なく、与えられた立場に立って白を黒と言いくるめるような一種のゲームです。 だから海部元総理の言葉にも、仙谷官房長官の発言にも、弁舌こそ爽やかですが、説得力がないのでしょう。 一方鈍牛とかあーうー宰相とか言われた大平元総理は、弁論術はまるでダメでしたが、発言をテープ起こしして、あーとかうーとか言うのを削除すれば、直しようがない完璧な文章になっていたそうです。 考えながらしゃべるから、あーとかうーが入っちゃったんでしょうね。 小泉元総理は言い切りの断定口調で人気を博しました。 自分に抵抗する勢力は全て抵抗勢力だ、とか、イラクのどこが危険な地域なん...
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留学

今年日本から二人もノーベル賞受賞者が出たことは、誠に喜ばしいことですね。 件の二人は、日本社会に理系重視を、日本の若い研究者に海外で武者修行することを、求めていました。 我が意を得たり。 まったく同感です。 日本の学術研究予算は、平成16年度の国立大学等の法人化以来、目先の利益を追うような研究に多くの資金を投入してきました。 これでは日本沈没です。 一方中国は欧米先進国に多くの留学生を送り、急速に科学技術の力をつけてきているやに聞きます。  日本もかつて、明治初期、多くの有為の若者が、国の期待を背負って欧米各国に留学しました。 またかつての清国は、多くの留学生を日本に送り、彼らは革命思想にかぶれて帰ってくるばかりか、ついには清国を倒してしまう、という本末転倒のような結果になりました。 しかしそれでも、周恩来が日本留学を望んだり(入試で失敗して帰国)、汪兆銘や魯迅など、後にそれぞれの立場で活躍する人材を輩出したり、それなりの成果はあったようです。 むしろ8年前に中国人留学生ばかり受け入れて、それがほとんど東京で就労していたことがばれてつぶれてしまった酒田短期大学の例のように、現代の中国人...
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チリ鉱山作業員救出

チリの鉱山落盤事故で、長期にわたって閉じ込められている作業員の救出作業が、いよいよ始まるらしいですね。  さぞ辛かったことでしょう。  私は以前、東京都現代美術館で奇妙な作品に接したことがあります。 完全な闇を演出した小さな空間に入っていくのです。 その空間自体が美術作品だというのです。 解説では、真なる暗闇と無縁となった現代人は、その真っ暗な作品世界で、最初は不安を、やがて安心をおぼえる、というのです。 しかし私が感じたのは、心からなる恐怖、一種のパニック発作のようなものでした。 一秒もいられない、と思いました。 作者も作品名も覚えていません。 また、被験者を囚人と看守に分けて被験者がどういう行動をとるかを描いた実話に基づいた映画「es」では、反抗的な囚人を懲らしめるために、真っ暗な箱の中に何時間も閉じ込める、という拷問を行っています。 チリの鉱山で閉じ込められていた空間には灯りがあり、また大勢で励まし合うこともできたことから、私が体験した現代アートや「es」での拷問とは異なるでしょうが、それでも狭くて薄暗い空間に数カ月も閉じ込められるということが、どれだけ人の精神を傷つけ、体力を消...
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安楽死か殺害か

先般、北朝鮮は偉大なる将軍様の三男を大将に据えて、世襲三代目を明確にしましたね。 これはもはや金王朝というべきで、二十年前に滅んだ親分、ソ連でも、現在飛ぶ鳥落とす勢いの中国でもみられない、特異な権力構造です。 歴史を見ると、自由がなくても民衆は我慢できますが、飢えには我慢できないものです。  日本においても、飢餓が起きると米騒動、打ちこわし、逃散が行われ、義民、佐倉宗吾の将軍への直訴とそれによる処刑などは、歌舞伎でも演じられ、広く人気を集めています。 ところが一部報道では、北朝鮮では1990年代から、飯が食えずに餓死する者が後を絶たないとか。 なぜ民衆は蜂起しないのか、不思議です。 飢えて死ぬくらいなら、蜂起して官憲に殺されてもいい、と思うのが人情ではないでしょうか。 1989年12月、ゴルバチョフとパパ・ブッシュによって冷戦終結が宣言されてから、早いもので20年以上がたちます。 東西ドイツは統一され、東欧諸国も次々に民主化していきました。 その間、共産党の強権支配のもとで抑えつけられていた民族問題が再燃し、激しい戦争もおきました。 急速な改革に民衆がついていけず、民族紛争という分かり...
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核武装

昨夜のNHKスペシャルで、佐藤栄作政権のとき、日本が核保有を目指して西ドイツと極秘協議を行っていたことが詳しく報じられていました。 1964年の中国の核実験成功に危機感を抱き、日本が核保有する具体的なロードマップを作成したうえで、国際的非難をかわすためか、西ドイツに日本側から協議をもちかけたようです。 核兵器、二国で持てば、怖くない、ということでしょうか。 当時の外務省作成の報告書によれば、少数の小型原爆を開発することは容易である、とのことでした。 そこで、私はある重大な疑念を抱きます。 つまり、もう保有しているのではないか、ということです。 あるいは完成直前で、ペンキを一はけ塗れば完成、という状態で、何十年もそのときを待っているのではないでしょうか。  番組では元外交官が、外交には必ず裏があり、ダーティーな面に力を入れなければ、国家としてやっていけない、と話していました。 佐藤栄作といえば、非核三原則を掲げ、ノーベル平和賞をもらった人物です。 そのご当人が、日本は超大国を目指し、独自に核開発をすべきだと考えていた、と西ドイツの文書に記載されています。 番組によると、その後日本はアメリ...
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