社会・政治

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77年

今日、長崎に原爆が投下されてから77年目にあたるんだそうです。 私の実母は幼いころ長崎で被爆したのですが、齢80を超えてなお、その日のことは鮮明に覚えているようです。 皮膚がただれ落ちてなお絶命にいたらず、黒い幽霊のように歩く人々。 水を欲しがっても、水を飲むとすぐに亡くなってしまうと分かっているため、水をあげられずに忸怩たる思いで、その場をやり過ごす民衆。 大きくて真っ黒な雨が降る中、実母は生き残ったのでした。 現在もいたって元気で、放射能に強い体質であったのかもしれません。 原爆投下から77年ですから、被爆を体験して存命なのは、当時子供であった人々ばかりでしょうね。 20歳で被爆したら、今97歳ですから、成人後に被爆した生存者は数えるほどではないでしょうか。 ほどなくして、原爆投下は現代の問題ではなく、歴史的事実になっていくのだろうと思います。 わが国に投下された2発の核兵器による損害の記憶が、世界の指導者に核兵器使用を躊躇させているのは確かだと思います。 過去最大の核戦争の危機と言われたキューバ危機に際しても、米ソとも、核戦争は免れないと感じながら、政治の知恵でこれを回避できまし...
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泥船

長い一週間の勤務が終わりました。 金曜日の夕方ほど嬉しい時間はありません。  私が20代の頃、バブルは弾けたとはいえ、躁病のような浮かれた雰囲気が、世間に色濃く残っていました。 当時は花金などと言って、金曜日の夜は弾けるのが良いとされていました。 馬鹿なことだとは思いながら、私も流行りに乗っていました。  今ではコロナのせいもあって、金曜日だからといって何も特別な空気は流れていません。 バブルの頃が異常だっただけで、今は正常に戻ったと言うべきでしょうね。 バブルが弾けて後、わが国は30年にも及ぶ長い停滞期に入り、それは今も続いています。 給料は上がらず、景気の良い話など聞くことも無くなりました。 少子高齢化はますます進み、将来、わが国はどんなことになるのか、また、衰え行く国家を舵取りするリーダー達は、何を目標にするのか、全く分かりません。 漠然とした不安がわが国を覆うなか、国民も、自国の将来が見えずにいます。 この不安の中にあっても、庶民は勤労に励み、金曜日の夜にはわずかばかりの解放感にひたる小さな楽しみを持ち続けています。 それを生活と呼ぶのでしょうね。 庶民の小さな楽しみを思う時、...
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祈り

今年の夏は、異常な暑さです。 異常であるがゆえ、過剰なまでに冷房を効かせてしまい、明け方、激しいくしゃみの連発とともに目覚める、なんていうことになっています。 職場では、40年も前に作った空調ゆえ、細かい温度設定ができません。 今時珍しい、「弱・中・強」なのです。 しかも、「弱」でも寒いくらいによく効くため、職場でも鼻炎カプセルが手放せません。 今夏の異常な暑さはわが国一国のことに非ず、欧州や北米をも席捲しているとの由。 欧州では平時夏の暑さはそれほどでもなく、ゆえに冷房設備整わず、そこへ40度超えの酷暑にして、死者が出るのも道理です。 そして世の状況を眺めれば、遠いウクライナはロシアの侵略に苦しめられ、ロシア兵はロシア兵で大義の無い戦を続けることに疲弊している様子。 ウクライナ、ロシア双方にとって何の利益ももたらさない、滑稽とも言うべき愚かな戦いが続いています。 わが国では安倍元総理の暗殺という大事件勃発。 昨日の新聞のコラムでは、暗殺された、という受動的な言い方ではなく、殉職した、という能動的な言い方をしたい、と、変な理由で暗殺を殉職と言い換えようとしたりする輩も現れました。 演説...
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暗殺

昨日安倍元首相が凶弾に倒れました。 安倍政権と言えば、通算8年8か月の長きに渡って首相を務め、その功績ははかりしれません。 要人が暗殺されるのは、はるか昔の2.26事件以来ではありますまいか。 まさか銃規制の厳しいわが国で、このような事件が起きるとは。 やり切れません。 犯人は安倍元総理の思想信条を恨んでいたのではないと証言しているそうですが、あてにはなりません。 なにか大きくて邪悪な勢力の後ろ盾があったとしか思えません。 それは右翼か左翼か分かりませんが、どちらにしろ、素人の単独犯行とは思えません。 わが国はどうなっちゃったんでしょうね。 今度の参議院選挙、自民党が大勝ちするかもしれませんね。 同情票ということで。 安倍元総理の死で得するやつは誰なのか、警察の詳細な捜査が待たれるところです。 敬愛する安倍元総理、安らかに眠らんことを。
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電力

今年は早くも梅雨があけ、猛暑日が続いています。  しかしながら、私は車通勤。 通勤の車は、当然、冷房しています。 事務職なので、職場は寒いほど冷房を効かせています。 自宅ももちろん、ずっと冷房。 そのせいか、暑さをあまり感じずに過ごしています。 文明の利器のおかげで、昔の王侯貴族ですら味わうことの出来なかった、過ごしやすい夏をおくっています。 子供の大学生にいたるも自室にエアコンがなく、夏、わけても夏の夜はしんどい思いをしましたが、それもはるか昔の話。 もう30年以上、夏は冷房の効いた部屋で過ごす贅沢を享受しています。 今は適切にエアコンを使用し、熱中症を予防せよの大合唱ですが、かつては冷房は体に悪いとされていたように記憶しています。 良い時代になったものです。 ただし、今夏は電力の需給が切迫しているとかで、節電が呼びかけられています。 エアコンを使え、ただし節電せよ、というのは矛盾というもの。 私はもちろんエアコンはガンガン使い、節電などしていません。 思えば福島の原発事故以降、原子力発電は急速に減らされ、それが現在の電力不足につながっていると思います。 再生可能エネルギーで電力を賄...