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文学

炎中(ほなか)の桜

テレビでまるで終末のような惨状を呈す地震や津波、火災の被害を見て、私の心は沈むとともに、いっそ完全に世界を焼き尽くす災害が起こればよいのに、と矛盾した気持ちになる私を観察して、ぞっとしたのでした。ほろびゆく 炎中(ほなか)の桜 見てしより われの心の修羅 しづまらず 皇室の和歌指南にして現代最高の歌人、岡野弘彦の歌です。 「バグダッド燃ゆ」という歌集に載っています。 イラク戦争の惨劇と、自身が体験した太平洋戦争中の空襲を重ね合わせて、格調高く、的確な言葉で美しく、悲劇を歌い上げています。 ストレートで稚拙ないわゆる反戦歌とは一線を画すものです。 反戦も結構、反核も結構、しかし和歌というものは、あくまでも美しくなくてはなりません。  岡野先生、「サラダ記念日」が流行ったとき、俵万智と比較して論じた評論が現れて、激怒していましたっけ。 それだけ自分の歌に強い自負があったのでしょう。 災害をも浪漫的な芸術に昇華させてしまうその歌心に、感服したのでした。バグダッド燃ゆ―岡野弘彦歌集岡野 弘彦砂子屋書房サラダ記念日―俵万智歌集俵 万智河出書房新社 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
社会・政治

5時間

昨日は地震の影響で道が激しく渋滞していました。 職場から自宅まで15キロ、普段なら30分足らずで帰れるところ、昨日は5時間もかかりました。 歩いたほうが早かったですね。 職場の書庫は本が散乱しており、来週これを片付けるのかと思うとうんざりします。 年度末で伝票処理も多忙を極めているというのに。 でも家に帰ってテレビを見たら、東北地方の惨状はそれどころではありませんでした。 無事に帰宅して布団で眠れたことに感謝です。
映画

電気羊

最近飛ぶ鳥落とす勢いの谷原章介が俳優を目指したのは、少年時代「ブレード・ランナー」を観て非常な感銘を受けたのがきっかけだったそうです。 私も「ブレード・ランナー」、リアルタイムで観ました。  レプリカント(人間そっくりのロボット)が感情を持ち、火星から脱走して人間として生きようとし、脱走したレプリカントを殺害というか破壊することで賞金を稼ぎ、糊口をしのぐ人間との暗闘を描いた作品で、生命の根源を問う哲学的なSFであるとともに、大阪の繁華街をモデルにしたという猥雑な街を舞台に繰り広げられるアクション大作でもあります。 「ブレード・ランナー」の原作のタイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」と言うんですけど、これじゃあ売れないだろうということで、「ブレード・ランナー」になったそうです。 作者のフィリップ・K・ディックは、LSDなどの薬物を乱用し、精神障害を持ちながら、哲学的な作品を多く残しました。 先ほどの地震の被害をテレビで見て、黙示録的な世界を提示した彼の作品を思い出しました。 被害を受けた皆さまには、お悔み申し上げます。ブレードランナー ファイナル・カット ハリソン・フォード,ル...
社会・政治

よく出ますなあ

前原前外務大臣が辞任したと思ったら、厚生労働大臣の年金をめぐる迷走、長老議員で菅総理に近い議員が竹島について不適切な発言、野田財務大臣のあやしい献金、挙句の果てには菅総理が在日韓国人から政治献金を受けていたとか。 菅総理は日本国籍と思っていたので、これからも首相として頑張りたい、と言っていますね。 次から次へとよく出ますなあ。 不祥事が。 前原前大臣は素早く辞任しているので、菅総理にはプレッシャーですね。 最近の菅総理、痛々しくて見ていられません。 野党時代は舌鋒鋭く与党を攻撃し、生き生きしていたのに。 よほど野党体質というか、攻めるのは得意でも守るのは苦手とみえます。 総理になったせいで、輝かしい過去の経歴がおじゃんになってしまいました。 お気の毒に。 国のトップリーダーが目もうつろ、元気なく下を向いている姿は国民の勤労意欲を低下させます。 長期政権を保った中曽根元総理や小泉元総理はよほど図太い神経をもっていたのだなぁと今になって思います。 菅総理、もうお辞めになったら如何でしょう。 精神的に参っておられるようです。 このまま続けると、精神障害を発症してしまいかねません。 何より私は...
映画

悪夢探偵

塚本晋也監督の「悪夢探偵」を観ました。 塚本監督というと、私にとっては「鉄男」・「鉄男Ⅱ」が強烈な印象を残しています。 無機質な鉄と同化した人間が超人的な力で世界を破滅に導く物語です。 騒々しいまでのノイズが、まるで音楽のように聞こえたものです。 「悪夢探偵」は、0と名乗る男が自殺志願者の夢に入り込んで、夢のなかで殺害、すると現実には自殺志願者が眠りながら体中を刺しまくるという凄惨な自殺を遂げるのです。 hitomi演じるキャリア刑事がこの難事件に挑みます。 松田龍平演じる自殺願望のある青年が警察に協力を求められます。 彼は他人の夢に潜入する能力を持っていたからです。 暗い映像と、いかにもだるそうな松田龍平の演技が光ります。 hitomiの芝居はやや抑え過ぎで無表情な点に不満が残ります。 0なる人物は何者なのか。 夢に潜入した青年は無事なのか、0と電話で接触したキャリア刑事のその後は?  0というダークヒーローと、夢に潜入する青年との夢の中での戦い。 アイディアが面白く、楽しめました。  先ごろ公開された渡辺謙とディカプリオが共演した「インセプション」も夢の中に潜入して謎を解く体裁をと...
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