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文学

村上春樹のふるさと

かつて近代日本文学者は、ふるさとを詠いました。  室生犀星の、 ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたうもの(後略) しかり。 石川啄木の、 ふるさとの訛なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆくしかり。 田舎から東京に出てきた文学者というものは、良くも悪くもふるさとへの思い入れがたっぷりです。 しかし、マス・メディアの発達によるものか、現代文学者はあまりふるさとを意識しないようです。 その最たる例が村上春樹でしょう。 彼は京都で生まれ西宮で育ち神戸で高校時代をおくった生粋の関西人です。 しかし彼の作品からはその匂いがしません。 そもそも一連の小説群は日本ですらなく、無国籍なものに感じます。 両親が国語教師で、始終日本文学の話をするのに嫌気がさして西洋文学にのめり込んでいたとは言いますが、言葉というものは本来民族や土地に根差したものでしかありえず、バタ臭いのを売りにするのは嫌味ですらあります。 村上春樹のふるさとは、どことも知れぬ無機質な人工世界なのではないでしょうか。 村上春樹という人にまつわる存在の希薄さは、以前このブログでも書きました。 それが海外から高い評価を受け...
社会・政治

エジプトと中国

ここ数週間エジプトで続いたデモは、死傷者を出しながらもムバラク大統領の辞任という形で一区切りつきましたね。 頑固学の博士とまで言われたムバラク氏ですが、引き際は心得ていたようです。 その点、ルーマニアで処刑されたチャウシェスク大統領より大分冷静でしたね。 これからエジプトでどういう政権が生まれるのか、あるいは混乱が続くのか予断を許さない状況ですが、その行方を最も注視しているのはイスラエルでしょう。 もしイスラム原理主義政権が成立すれば、中東の不安定化は避けられず、イスラエルは孤立を深めることになりましょう。 面白いのは、中東から遠く離れた中国で、エジプトのデモとそれに伴う大統領辞任について報道を規制しているらしいことです。 恐らくはあの映像から天安門事件が想起され、当時の怨念を胸に秘めた人々や、貧富の格差解消と言論の自由を求める人々が結託してデモもしくは暴動を起こした場合、容易に抑え込むことができないと中国政府は感じているのでしょう。 天安門事件当時は携帯電話もフェイスブックもツイッターもありませんでした。 テレビカメラを排除すれば情報統制は可能だったわけです。 しかし今、インターネッ...
社会・政治

べろんちょおじさん

先日千葉県警の57歳の警視が、酔っぱらって電車のなかで下半身を露出する、という事件がありました。 その電車は私の最寄の路線だったので、興味深く思いました。 よく裸にコートを羽織って、女子高生などの前で前を開き、べろんちょ、と露出するおじさんがいますが、警視の場合はおもむろに電車内で脱いだようです。 本人は酔っていてよく覚えていないそうですが、摩訶不思議な行動です。 普段から露出願望があったのか、小便でもしたくなったのか知りませんが、警視という高い地位にある57歳の警官にしてはお粗末ですね。 露出好きの男は、女性の反応を見て楽しむ人が多く、女の露出好きはスリルや見られること自体に興奮する、と聞いたことがあります。 中高年女性の前であまり露出しないのは、「ちっちゃいねえ」とか「まあ可愛い」とか言われる恐れがあるからで、それを逆手にとって、動じずにけなせば露出男は退散するようです。 もっとも、いきなりべろんちょされたら、驚いて冷静に対処なんてできないでしょうけど。 酔っぱらって裸になったといえば、草凪剛もそうでしたね。 二十歳かそこらなら武勇伝でしょうが、30越したら格好悪いですね。 まして...
精神障害

診察

今日は2週に一度の診察でした。 このところ調子がいいので、世間話に終始しました。 医師によっては、診察なしで薬だけ処方してくれ、という患者の要望に応える人も多いのですが、私の主治医は絶対にそれを認めません。 調子がいいなりに、表情な話しぶりを観察しているようです。 熱心な先生です。↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
映画

サブライム 白衣に潜む狂気

朝っぱらからDVD鑑賞をしました。 「サブライム 白衣に潜む狂気」です。 レンタル店ではホラーのコーナーにありましたが、どちらかというとヒューマン・ドラマですね。 あるITで大もうけした白人男性が、40歳の誕生日の翌日に検査入院します。 しかしその病院では、黒人男性で蝶ネクタイをしめたごっつい看護師や、ポルノ女優かストリッパーにしか見えない看護師がいて、入院している建物の向かいには閉鎖された病棟があったり、何かが奇妙なのです。 現実とも非現実ともつかない奇妙な世界が繰り広げられ、やがて真相にいたります。 主人公が成功したリベラルな白人エリートの優越感と劣等感を持っている設定らしいのですが、日本人にはぴんときません。 冗長な長まわしや、意味不明の映像が続き、ラストでそれらの謎が解明されるまで、退屈でつまらない映画だと思いました。 しかしじっくり見ると、なかなか人間心理を鋭く描いていることに気づきます。 ジェット・コースター型のホラーを期待すると肩透かしをくらいますが、ホラー風味のヒューマン・ドラマとして観れば見ごたえがあります。 いずれにしろ、好悪が分かれる映画でしょうね。 レンタル店で...
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