思想・学問 農業と鍛錬
日々の新聞で、文化という文字を目にしない日はありませんね。 日ごろ何気なく使っている文化という言葉。 でも実際のところ、文化という言葉の定義は曖昧で、使われ方も曖昧です。 例えば日本文化とかアイヌ文化と言えば、民族や地域の特性を表わしますし、平安文化とか室町文化といえば、特定の時代の文化を表わすでしょう。 ほかにもヲタク文化とか、ポップ・カルチャーとか、様々な場面で使われる文化。 元の意味はなんだべな、と思って辞書をひくと、ラテン語で農業・牧畜と精神や肉体の鍛錬を意味する言葉だったそうです。 それがフランス語に伝わり、英語に伝わり、やっと18世紀になって現在のような意味で用いられるようになり、明治の日本でcultureの訳語として文化なる言葉が使われ出したとか。 農業・牧畜と精神的・肉体的鍛錬。 今使っている文化という語感からはほど遠いものですね。 今、文化というと、狭義には学問・芸術などの精神活動、広義には人間の生活様式や風俗・習慣、といったところでしょうか。 どちらにしても、生活必需品ではなく、遊びの要素が濃い印象を受けます。 しかし元々は農業や牧畜といった、最も必要な、食うため...