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映画

クレイジズム

狂気の密室劇、「クレイジズム」を観ました。 巨額の箪笥預金をしている独居老人から金をうまいこと盗み出した若い男女五人。 真ん中にリングがある小ホールに逃げ込み、金の分配を始めます。 実行犯の男二人が30%ずつ、見張り役の女二人が16%ずつ、運転役の男が8%と端数、というあらかじめ定めた取り分を分けていきます。 しかし、運転役の男が取り分が少ないことに不満を漏らし、5等分にしなければ警察に通報する、と脅します。 やむなく5等分し、逃げようという段になって闇金融から多額の借金を抱える実行犯の一人がぶちきれ、スパナで運転役に殴りかかります。 そして殺害。 そこから生き残った4人の欲がぶつかり合い、さらにはこっそり独り占めにしようと仲間割れを誘う男の誘導のままにみなが疑心暗鬼に。 さらにはこの計画を知っていた闇金融が金を横取りした上で警察に通報しようと画策。 もはや分けの分からない欲望まみれの人間模様が繰り広げられます。 映画のほとんどを小ホールだけで描き、異常な緊張感と、やるせないいやぁな雰囲気が映画を包みます。 人間、欲が強いやつは扱いやすいもので、損得関係なく信念で動くやつは面倒くさいも...
思想・学問

国旗侮辱

国士舘大学の21世紀アジア学部とかいうふざけた名前の学部で、ポスターの図案が問題視され、学部祭が中止になったと聞き及びました。 日中韓の国旗がジグソーー・パズルの要領であしらわれ、真ん中のピースが飛んで日の丸の一部が欠けている状態になっています。 わが国には、外国国旗への侮辱を罰する外国国章損壊罪というのがありますが、なぜか最も重要な自国の国旗、日の丸への侮辱を取り締まる法律がありません。 私の考えでは、日の丸への侮辱を取り締まる法律が存在しないことに問題はないと考えていますが、外国国旗への侮辱を取り締まる法律が存在することは問題ありと見ています。 国旗だろうと菊の御紋だろうと仏像だろうとアッラーの神だろうと、それを批判したりブラック・ユーモアにして笑い飛ばしたりすることに、何の問題もないはずです。 ある価値観やデザインに対して批判や侮辱を頭から否定しては、それは言論弾圧というものです。 現に80年代、米国ではよく日本車を破壊し、日の丸を焼く自動車業界の人々をニュース映像で見かけました。 それを日本政府が政治的判断で抗議することは当然ですが、米国がそれを取り締まったという話も聞かないし...
散歩・旅行

歩く

私にとって秋は、芸術でも読書でも食欲でも、ましてスポーツでなどあるはずもありません。 秋は散歩と決まったのです。 歩くに適した季候で、春ほど物思わしくも物狂おしくもなく、愁いを帯びてもいない秋こそ、すべからく人は歩くべきなのです。 移動の基本は霊長類が二足歩行を始めたときから、歩くことなのですから。 さて、本日は、都営大江戸線の春日駅で降り、白山方面へと歩き出しました。 春日という地名は、三大将軍家光の乳母、春日局からきているそうです。  駅のすぐ近くに、こんにゃく閻魔という看板があり、行ってみました。 正式名称は源覚寺という浄土宗のお寺です。 江戸時代、目の悪い女がここの閻魔像に眼病平癒を祈願し、満願の暁には好物のこんにゃくを絶って閻魔様にお供えする、と願掛けしたところ、眼がよくなったため、毎日こんにゃくをお供えしたことから、今もこんにゃくをお供えする人が後を絶たないのだとか。 しかしお寺の人、困ってるでしょうねぇ。 こんなにこんにゃくをお供えされては。 それにしてもこんにゃくとは、ずいぶんしけた物をお供えしましたね。 本当は酒とか鯛とかを断ちたくなかっただけなんじゃ、と邪推したくも...
その他

愛のむきだし

園子温監督の問題作にして娯楽作、4時間ちかい超大作、「愛のむきだし」を昨夜鑑賞しました。 キイ・ワードは、カトリック、盗撮、カルト教団、変態、暴力、片恋、マリア様、勃起といったところでしょうか。 アンダー・グラウンドの要素をこれでもかと詰め込み、しかもベースは純愛映画という、リアリティ無視の作り物めいたはりぼての世界が繰り広げられ、私はただうっとりと画面を見つめました。 現在AAAで活躍中の美少年、西島隆弘を主演に、滑稽で神聖な悲喜劇が展開されます。 敬虔なカトリックの両親のもとで明るく育ったユウ。 ユウが小学生の頃母親が急死、父親はそれを機に神父になります。 ユウが高校生の頃、父親は神父でありながら女を囲いますが、すぐに捨てられます。 父親は人が変わったようにユウに厳しくあたり、毎日その日の罪を懺悔するよう責められます。 ユウは罪を作るため、不良グループに入り、いつしか女の股間を狙う盗撮のカリスマとなっていきます。 しかしユウに盗撮の喜びはなく、その行為は父親に懺悔するための罪を作り出すためのものでしかありません。 そんな中、ユウにとってのマリア様となる美少女、ヨーコと出会います。 ...
思想・学問

大津皇子

あまり知られていませんが、今日は日本古代史悲劇のプリンス、大津皇子が謀反の疑いで死を賜った日です。 天皇家といえども古代には親兄弟入り乱れての骨肉の争いが行われており、大津皇子の父帝、天武天皇の妻で皇子の母は皇子がわずか4歳のときに亡くなっており、以来皇子は後ろ盾の少ない不安な毎日の中で成長したのです。 しかし、学問に優れ、剣をよくし、快活で飾らない人柄は人気を呼び、朝廷で政務に連なることになりました。 父帝、天武天皇が崩御すると間もなく、大津皇子に謀反の意あり、とのうわさが流れ、自邸で死を賜りました。 享年24歳。 器量は抜群と、どの歴史書にもありますから、生きていたらあの動乱の時代をどう過ごしたか、見物だったことでしょう。ももづたふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ  大意は、池で鳴く鴨を見るのは今日のみ、この後我れは、雲に隠れる、といったところでしょうか。 無念の心が伝わってくる、悲しい和歌ですねぇ。 欧州でも、中世以前、激しい権力闘争が永続し、多くの貴族や騎士が処刑されました。 高い身分に生まれるというのも考えものですね。 いつまでも権力を握っていられるかどうか...
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