「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」

映画

 今日は久しぶりに映画館に出かけました。
 車で15分ほどのシネコンのポイントがいつの間にかたまっており、無料で1本観られます。
 観たのは、「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」です。

 「猿の惑星」第1作は私が生まれる前年に製作されたもので、私は小学生の頃テレビで観て、非常な衝撃を受けました。

 今も語り継がれるSF映画の名作ですね。

 そしてもっと驚いたのが、作者が元フランスの軍人で、インドシナで現地人を奴隷として扱っていたところ、第二次世界大戦が勃発、南部仏印に進駐してきた日本軍の捕虜となり、今まで奴隷として使っていた連中と同じアジア人に囚われる、という屈辱的な出来事をきっかけとして、当時高度成長著しい日本人に白人文明社会が取って代わられる恐怖を、猿=日本人として描いたと知った時です。

 あの猿たちのモデルは我々日本人だったのですねぇ。

 近代帝国主義列強に日本が名を連ねたとき、白人社会は恐怖に震えたのでしょうね。
 ガンジーも日露戦争の日本勝利に狂喜し、インド独立を果たす決意を固めるきっかけになったと後に述懐しています。

 猿のリーダー、シーザーです。

 で、最新作の「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」、SFアクション映画としては最高でしたねぇ。
 そもそも猿の身体能力は人間の比ではなく、あの身体能力に人間並みの知能を持てば、人間は機関銃や戦車で重武装して、やっとどっこいどっこいといったところ。
 凄まじいスピードで駆け、飛び、集団で襲い掛かられては人間などひとたまりもありません。

 アルツハイマーの新薬を開発中の製薬会社が、その薬をチンパンジーに投与したところ、驚異的な知能の発達がみられ、その子どもの猿、シーザーが動物愛護局のチンパンジーやオランウータン、ゴリラなどを率いて人間社会を襲う、というストーリーですが、シーザーの表情が素晴らしく人間的で、泣かせます。
 時系列で言うと、過去に6作作られたシリーズの一番最初、いわば猿社会の神話とでもいうべき物語になっています。


『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 予告編

 しかしこの作品の猿たちは、白人文明を脅かした日本人というより、奴隷解放前の黒人たちのように見えます。
 第1作がすでに地球の支配者となった猿に囚われる白人、という設定であるのに対し、白人たちに囚われている猿たちが反乱を起こす、という設定が奴隷解放を連想させるのでしょうね。

 SFファン必見の名作がまた一つ生まれました。

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