ドイツ南部の裁判所で、判決を読みあげている最中に被告の54歳男性が銃を乱射、31歳の検察官が死亡するという事件が起きたと知りました。
驚きましたねぇ。
どうやって被告は銃を裁判所内に持ち込むことができたんですかねぇ。
で、犯罪がまたみみっちいのですよ。
約430万円の社会保険料を支払わなかったという罪で、禁錮1年の刑。
禁錮1年の刑を言い渡した後、理由を読みあげている最中の犯行だったそうです。
これで禁錮1年が、終身刑くらいになっちゃう可能性があります。
あるいは心神喪失で無罪になるかもしれません。
銃の乱射というと、精神的に未熟な青少年が犯す犯罪というイメージを持っていましたが、54歳で、しかも会社を経営しているという社会的にも地位のあるおっさんが凶行に及ぶなんて、何をとち狂っちゃったんでしょうねぇ。
無差別殺人の中でもとくに有名な、ワグナー事件というのがあります。
1913年、ドイツのある村で教師をしていた40歳のワグナーは、早朝、妻と4人の子を殺害した後、村人を無差別に襲い、9人を殺害、12人に重軽傷を負わせました。
その動機というのがまたぶっ飛んだものです。
ワグナーがある晩、酔って獣姦行為に及んだのですが、彼はこれを村人に目撃され、村中が自分を嘲笑し、危害を加えようとしていると思いこみ、犯行に及んだというのです。
妻子を殺害したのは、犯行後世間から非難されるのが不憫であったためとしています。
しかもその後の調べで、村人は誰もワグナーの獣姦行為を知らなかったことが判明しました。
ワグナーは偏執病により責任能力なしとして無罪判決を受け、精神病院に強制入院させられたそうです。
その後25年間も精神病院で暮らし、詩や戯曲を書いて暮らしたそうですから、優雅なものですねぇ。
ワグナーは死刑になることを強く望んだため、自分に責任能力が無いと判定した精神科医を激しく憎悪したそうです。
人間が他人もしくは敵対する組織に危害を加えようと強く決意したとき、個人であれ組織であれ信じられないような暴挙に出るものです。
おそらく人間にはそういう性質が本来的に備わっているのでしょうね。
だからこそ警察官は銃で武装し、国家は軍隊を整備して国民を守ろうとするのでしょう。
切ないことですが、今も世界中で起きている凶悪犯罪や戦争・内乱を思う時、警察官には重装備と激しい訓練を、国家には重武装を求めるのはやむを得ないことなのかなと思います。
やれやれ。
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