かえれないんだからぁ

仕事

 ブラック企業などで激務に耐えるサラリーマンには、笑うに笑えず、泣くに泣けない歌をユー・チューブで見つけました。
 題して、「かえれないんだからぁ」

 まずはお聞きください。



 定時退社と書いておおきなやぼうとルビをふるとは、なかなかイカシテいます。

 私は今ではほとんど定時で帰っていますが、10数年前から何年か、深夜残業、はては徹夜、さらには休日出勤を繰り返していたことがあります。

 超過勤務手当は月20時間までしかもらえず、実際は100時間以上働くというサービス残業で、私は毎日腹を立てていたように思います。

 日曜日、温泉ランドで風呂に入っているところを館内放送で呼び出されて出勤したり、土曜日、夜8時ころ、良い感じで酔っているところ、電話で呼び出されてタクシーで駆けつけたり、異常な職場でしたね。

 不思議とそこでは精神をやられることはありませんでした。
 業務量が多いだけで、どうしてよいか分らない、ということはありませんでしたから。

 その後、比較的楽な機関に異動し、大残業はなくなったのですが、組織改革の嵐が吹き荒れ、現場のリーダー的な役割を担わされていた私は、どうしてよいかわからなくなって、精神障害を発症することになります。

 何度か病気休暇と復帰を繰り返し、この年度末で無事、最後の病気休暇から丸5年が経過します。
 体調は良好ですし、残業も極力避け、日々、体と心を休めて、突発的な体調不良を防止するよう努めています。

 「かえれないんだからぁ」のような世界からは脱出して久しい私ですが、これを聞いて、激しく働いていた頃を懐かしく思い出しました。
 あの頃は元気でしたねぇ。
 激務に耐える力があったのですから。

 その後の組織改革やパワー・ハラスメントで壊れてしまった私も、ようやく回復したようです。

 しかし、糠漬けのキュウリをどんなに洗っても生の状態に戻ることはありません。
 いわば私は糠漬けのキュウリ。
 糠漬けのまま、出来ることを淡々とこなしていくほかありますまい。

 生のキュウリには絶対に戻れないのですから。

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