どうしてなんでしょうか。
震災復興と原発事故に一定の目途が着いたら若い世代に責任を引き継ぐ、と事実上の退陣表明をしたにも関わらず、8月までとか、いや9月までとか、あるいは引っ張れるだけ長く、とかいう態度を菅総理は続けているんでしょう。
もしかして、辞めるのを止めたんでしょうか。
それをめぐって老獪な官房副長官やら物言う参議院議長やら、早く辞めろの大合唱。
辞めると言っておいてなかなか辞めないというのは理解できません。
だったら絶対辞めないからお前たち全力で菅内閣を支えろぐらい言えば良いものを。
言ってることとやってることが逆なのは、政治家としては致命的です。
菅総理は政局の天才だとか。
一市民運動家から総理にまで上り詰めたのですから、それは大した嗅覚なんでしょうねぇ。
その鼻が、もうひと波乱あると嗅ぎ分けたのでしょうか。
よく、日本ではあっちに着いたりこっちに着いたりして出世していく人をバルカン政治家なんて言いますね。
元はバルカン半島の政治家が、国力のない小さな国なのに交渉術で大国と対等に渡り合い、大国を翻弄してきたことからくる言葉。
国内の主導権争いのような卑近な例に使う言葉ではありません。
仲良きことは美しき哉、と武者小路先生は色紙に書きました。
それに倣うのか、菅総理の一派とも小沢元代表の一派とも仲が良く、官僚の言うこともよく聞いて、怨念の政治を止める、と言っている財務大臣が有力後継候補なのだとか。
脱官僚で失敗し、怒鳴りつけて失敗し、結局官僚の受けが良い人が後継になるなんてずいぶん長い回り道ですねぇ。
私はただ、言ったことは守る人、守れない状況になったら素直にそれを説明する人、魔術的な思考に陥って米軍基地は国外最低でも県外なんて不可能なことは最初から言わない人に、最高権力者になって欲しいだけなのです。
民主主義国家の国民としては、ささやかな願いだと思うのですがねぇ。
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