午後は近所のシネコンに出かけました。
観たのは、北野たけし監督の、「アウトレイジ ビヨンド」。
その芸術性が欧州を中心に高く評価されながら、興行的には振るわないことが多い北野作品。
そんな北野作品にあって、前作「アウトレイジ」はヒットを飛ばし、このたび北野作品としては初めて続編が製作されたというわけです。
前作も激しいヤクザの抗争劇が描かれていましたが、今回も悪いやつばかりが登場し、しかもほとんど男しか登場しない、ヤクザ映画の娯楽作に仕上がっています。
まずは予告編をご覧ください。
前作でただ一人生き残り、巨大なヤクザ組織のトップにたった三浦友和演じる会長。
死んだと思われていたたけし演じる大友組組長は、じつは服役していただけでした。
三浦友和演じる会長は、ヤクザ組織を近代的な経済ヤクザに仕立て上げ、政界とも太いパイプを持ち、わが世の春を謳歌しています。
しかし会長に恨みを持つ元大友組組長とその兄弟分の木村は、関西の巨大ヤクザ、花菱会を頼って巨大組織に戦いを仕掛けます。
壮絶な殺し合いが描かれ、しかも裏で暗躍してヤクザ同士の抗争を煽っているのは、暴力団対策の任に就く刑事。
刑事はあらゆる策謀を使ってヤクザ同士を戦わせ、両方の組織の弱体化を狙います。
じつは一番悪いやつは、この刑事かもしれません。
国家権力をバックに、安全な位置に立ち、ヤクザ同士で殺し合いをするように仕向けるのですから。
娯楽作といえども、そこは北野作品。
気品漂う映像美は、Vシネマなどとは雲泥の違いです。
私が好んで観るホラー映画でも、最初の画面を観ただけで、これはA級作品だと思わせるような気品漂う作品が、わずかですが存在します。
その気品というものはどこから来るのでしょうね。
その謎が解明できれば、芸術の持つ力というものが少しは理解できるかもしれません。
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