アパートは人を殺さない

映画

 今日は強い北風が吹いて寒い日でした。
 こんな日はお家にこもってホラーDVDを楽しむにかぎります。

 借りてきてから知ったのですが、Jホラーの名作「1303」をハリウッドがリメイクしたという「アパートメント1303号室」を鑑賞しました。

 コアなホラーファンを自認する私ですが、足元の日本作品を観る前にリメイクを観るとは間抜けな話です。

 



 ある高層アパートの13階の一室。
 ジャンキーでアル中、しかし才能ある歌手である母親から離れて1人暮らしを始めた若い女。
 その部屋、1303号室は、過去、殺人や自殺が相次いだいわくつきですが、それを知らずに借りてしまいます。
 で、その部屋に地縛する悪霊に苦しめられるというお話。

 この悪霊、日本の伝統的悪霊とは異なり、物理的な力をも行使します。
 そういう意味では、悪霊というよりモンスターに近いかもしれません。
 しかしモンスターは実体があるゆえ、駆除することも可能でしょうが、相手が悪霊ではどうしようもありません。

 悪霊の捕らえにくさとモンスターの物理的力が合体した、最強の存在とも言えます。
 しかしそれがゆえ、ホラー映画としての完成度に欠けます。
 なんでもありの存在が相手では、お話になりません。

 実際、若い女はあえなく取り殺され、女の死に疑問を抱いてその部屋に移り住んだ姉も、破滅への道を余儀なくされます。

 部屋の呪われた歴史を全て知っている老刑事が吐くセリフが冷酷でよろしい。
 すなわち、「アパートは人を殺さない。人殺しは人が犯す」というものです。

 アパートの住民はみな薄気味が悪く描かれ、雰囲気はなかなかのものです。

 ただどうしても、最強にして最悪、弱点のみつからない悪霊を設定したのはいただけません。

 ためにl、ラストもおよそ救われないものです。

 もしかしたら、私たち生物は、生まれながらにして救われないように出来ているのかもしれませんが。

アパートメント1303号室 [DVD]
ミーシャ・バートン,レベッカ・デモーネイ,ジュリアンヌ・ミシェル,コリー・セヴィエール,ジョン・ディール
アメイジングD.C.



アパートメント1303号室(字幕版)
ミシェル・タヴェルナ,シンディ・ネルソン=マレン,スコット・M・ローゼンフェルト,デヴィッド・ショーシャン,ジム・スティール
メーカー情報なし

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