ウクライナへの侵略戦争開始から一年

社会・政治

 今日はよく晴れて春を思わせる陽気に恵まれました。
 今上陛下の誕生日であるおめでたい今日、朝寝をして朝昼兼用の飯を食い、散歩に出かけました。

 コロナ前は休日というとよく都内各所や房総半島のリゾート地に出かけ、日帰りプチ旅行を楽しんでいましたが、今はそれもなくなりました。
 あれからもう三年も経ちます。

 そのコロナ禍にあって、ロシアがウクライナに侵略戦争を開始したのがちょうど1年前。
 彼我の軍事力の差から、遺憾ながらウクライナは早晩ロシアに飲み込まれるものと思っていました。
 ところがウクライナ軍の士気は極めて高く、欧米などからの兵器供与もあって、ロシア軍の占領地を奪還し始めています。

 ロシア軍は20万人の戦死者が出ているとか。
 自国の兵士の命を軽く扱うのは昔からのロシアの伝統で、今もそれは生きているようです。

 ウクライナがロシアから奪還した地では、多くの民間人が虐殺されたこと、拷問、強姦などが日常茶飯事であったことが明らかになりつつあります。
 明白な戦争犯罪です。

 第二次大戦の教訓は生きず、結局半世紀以上も前と同様の愚かな侵略戦争を続けています。

 人間が歴史から学べることは、人間は歴史から学ばないということだと喝破したのはヘーゲルでしたか。

 本当にそうだと思います。
 かつて起きた戦争の悲惨さをいくら強調しても、独裁者が戦争への強い意志を持てば、必ずそれは起こります。


 我が国は中国、ロシア、北朝鮮など、すぐ近くに軍事力増強を続ける独裁国家に囲まれています。
 強い反撃能力と、戦うことを厭わない覚悟を示し続けなければ、必ず独裁者たちはわが国を攻撃するに誘惑を覚えるしょう。

 政府で進められている敵基地反撃能力、非核三原則の見直しは、頼もしいかぎりです。
 もし専守防衛というものを厳密に守れば、私たちは攻撃された場合、即本土決戦に持ち込まれます。
 四方八方海に囲まれた島国が最初から本土決戦を選択するなど、愚の骨頂と言わざるを得ません。
 敵がミサイルを使うのなら、そのミサイル基地を攻撃しなければなりません。

 そんなことは愚かな人間が犯してきた数々の蛮行を思えば、猿でもわかる理屈です。

 今、わが国では65%の国民が敵基地反撃能力を持つことを支持しています。

 冷戦時代のように、米国の陰にかくれて平和を享受できる時代は終わりました。
 ナーバスになってしまった今の米国が、わが国が核攻撃を受けたからと言って、直ちに核による反撃を行ってくれるのか、甚だ疑問です。
 自国で核武装するほうが、抑止力は飛躍的に高まるものと思います。

 私はつい最近まで、軍事大国といえども、現代の価値観に照らして、侵略戦争を始めるなんて欠片も思っていませんでした。
 それが、現実には起きてしまいました。
 これがきっかっけで第三次世界大戦に広がる危険を秘めています。
 
 その時わが国がどういう立場におかれ、どう振る舞うべきか、事前に詳細なシミュレーションを行っておくべきだと思います。
 わが国が戦争に参加せざるを得なくなった時に考えたのでは遅いと思います。

 どうか与野党問わず、現実的な検討をお願いしたいものです。