エグザム

映画

 昨夜はこの不況下では笑えない、非人道的で謎に満ちた社員採用試験を描いた映画「エグザム」を鑑賞しました。

 ある一流企業の採用筆記試験に、8人の男女がやってきます。
 この8人、人種・宗教などが、見事にばらばら。

 試験のルールは単純。
 ①試験監督、または入口に立つ警備員に話しかけてはならない。
 ②試験用紙を破損してはならない。
 ③部屋から出てはならない。
 ④一つの質問に、一つの解答。

 しかしこれがなかなか考え抜かれたルールです。
 80分間の試験が開始されると、解答用紙を裏にめくって問題を見ようとしますが、何も書いてありません。
 ためつすがめつする8人。
 一人の女が、意を決したように何やら好き勝手に作文を書き始めます。
 するといきなり警備員が彼女の腕をとり、室外に放り出してしまいます。
 ②試験用紙を破損してはならない、に違反したのです。

 そこで考え込む7人。
 光にすかしてみたり、つばで濡らしてみたり。
 でも問題はまったく読みとれません。
 7人は協力して様々なことを試みますが、やがてこの中に会社側のスパイがいるのでは?とか、どこかにカメラが仕掛けてあって我々が困っている様子を見て喜んでいるのではないか?あるいは誰が残るか賭けているのではないか?と疑心暗鬼に陥り、疑心暗鬼は錯乱を呼び、悲劇的な結末を迎えます。

 ラスト、CEOが登場しますが、小男でおどおどした冴えない人物です。
 こんなやつにさんざん苦しめられていたのかと、憤慨するやらおかしいやら。

 ホラー映画だと、問題が解けないと殺されたりしますが、これはあくまで入社試験なので、会社に入れないだけです。
 
 しかし今の時代、会社に入るのも大変だと実感します。
 私が就職活動したのはバブルの最後あたりで、一人で何社も内定をもらうのが当たり前でした。
 今は高学歴でもなかなか就職は難しいらしいですね。
 今の若者にはお気の毒ですが、私が大学4年のころは就職が楽な上に、社会人になってからもしばらくは毎年給料が上がっていって、良い時代でした。
 
 この映画、バブルの頃だったらただの阿呆映画に見えたでしょうねぇ。

エグザム [DVD]
ルーク・マブリー,ジミ・ミストリー,チュク・イウジ,ポリアンナ・マッキントッシュ,ジェンマ・チャン
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