オウム裁判

社会・政治

 この件に触れないわけにはいかないでしょうね。

 遠藤誠一被告の死刑確定で一連のオウム裁判が終了しました。
 もっともまだ3名ほど、逃走中の指名手配犯が残ってはいますが。 
 罰金などの微罪を含めると180人を超す犯罪者を出した狂気のカルト集団。
 死刑確定は尊師を含めて13名。

 果たして執行できるのでしょうか。

 あさま山荘事件の坂口弘死刑囚は事件から40年を経てなお執行されず、永田洋子死刑囚は執行を待たずに病死してしまいました。

 一連のオウム事件死刑囚が偶像化されるのを防ぐなんて言い訳して、あさま山荘事件の死刑囚のように塩漬けにしてしまう恐れが十分にあります。

 それでなくても今、死刑が確定してなお執行されていない者が120人もいます。
 民主党政権になってから執行されたのはわずか2人。

 私は、死刑は憲法が禁じる残虐な刑罰にあたるものであり、いずれ廃止すべきものと考えていますが、同時に遵法精神というものが、法治国家では何よりも尊重されなければならないと思います。
 したがって現行法規によって死刑が確定した者は、法が改められないかぎり必ず執行しなければならず、死刑執行趣意書に署名しない法務大臣は、その職を受けてはならないはずです。
 法で定められた大臣の職務は、淡々と遂行すべきでしょう。

 今や町村合併でこの世から姿を消した上九一色村、偉容を放つオウム真理教団施設にインコのかごを提げた大勢の警察官が入っていく映像を見たのは、場末のホテルの小さなテレビでした。

 非常に驚きました。

 当時は北朝鮮の仕業かと思っていましたし、オウム真理教は、やはり当時問題になっていた幸福の科学よりも、真面目に原始仏教を追求する集団として、多くの宗教学者や人類学者が擁護し、シンパシーを寄せていましたから。

 選挙に大勢の候補者を立ててオウム服といわれる独特の衣装に身を包み、像の帽子をかぶって尊師マーチを歌い、踊りながら選挙応援をするオウム・シスターズなど、どこかコミカルで憎めない感じもありました。

 

 あの時一緒にホテルの一室でテレビを見た人、もう名前も忘れてしまいました。
 どこでオウム裁判終結のニュースを見ているんでしょうねぇ。

 もう16年も経つんですねぇ。

 事件は必ず風化し、人々の記憶から消えていくでしょう。
 しかし、テロ対策やカルトへの注視、若者を始めとする過激なものへの志向など、オウム事件は多くの教訓を残しました。
 オウム事件は忘れ去られ、歴史上の小さな出来事に堕していくでしょうが、これら教訓は生かし続けなければなりません。


 それにしても、↑ 外貌からしてこんなに胡散臭くて不潔感漂う男が、なぜ多くの高学歴のエリートたちを惹きつけ、洗脳することができたんでしょうね。
 きっと直接会って話してみれば魅力的な人物なんでしょうけど。

 そういえばヒトラーも変なちょび髭を生やした姿勢の悪い小男でしたね。

 もしかしたら、人を惹きつける魅力の一つに、ぱっと見が悪い、ということがあるのかもしれません。

 人の心というのは不思議なものです。
 
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