人間という種の、とくにオスの性欲は、本来の生殖という目的からみてかなり破壊されていることは、様々な奇妙な性欲を持つ男性の存在から明らかです。
このたび、あらためてその思いを強くする事件が起きました。
女性が使用する自転車の、革製のサドルばかりを200個も盗んだ35歳の男が逮捕されたそうです。押収されたサドルです。
男は罪を認め、「女性のサドルの質感や匂いが好きで、匂いを嗅いだり舐めたりするために盗んだ」と供述しているそうです。
驚いちゃいますねぇ。
きっと想像力が豊かで、しかもいびつなんでしょうねぇ。
警察も、下着泥棒や、せいぜいハイヒール泥棒くらいは想定していたでしょうが、まさか自転車のサドルに執着を燃やすやつがいるとは想像もしていなかったのではないでしょうか。
私は文学的・芸術的な趣味嗜好はかなりアブノーマルですが、現実のセックス・ライフはつまらないくらい常識的です。
どうせ事に及べば脱がしちゃう下着なんぞに興味は無く、下着の中身に興味がありますし、20代後半から30代前半くらいの健康的な女性を好みます。
ただし、北欧で美人とされているような、日本ではちょうどオカマに多くみられるようなごつい体型の女性は怖ろしくて近づけません。
適度に華奢なほうがお好みです。
あんまり当たり前すぎてつまらない趣味ですが、この世を渡っていくうえでは有利です。
社会全体が私のような性欲の持ち主を正常とみなし、多数派にいられるからです。
気の毒だと思うのは、幼女にしか興味が無いとか、相手を殺害するまで痛めつけないと性的満足を得られないなど、その人にとっては当たり前の性行為を実行に移せば、ただちに犯罪者になってしまうような性欲の持ち主ですねぇ。
しかも性犯罪は再犯率が極めて高いことが知られています。
考えてみれば当たり前の話で、通常の性行為におよんだことをもって逮捕されたとしても、多くの男はまた性交したくなるに決まっているからです。
通常の性交を幼女へのいたずらや殺人に置き換えれば、一度経験したから満足するはずもなく、何度でもおのれの性欲を満たそうとするのは当然でしょう。
一方ノーマルな性欲の持ち主は、例えパートナーがいなくても、お金を払えば相手をしてくれる風俗産業が発達しており、特にわが国においては江戸の昔から遊郭などで遊ぶのは通人のすることとされ、罪悪感など持たずに堂々と遊び、あまつさえそれを自慢する風潮すらありました。
しかし世界には売買春は死刑とされている国もあります。
中国ではポルノの製作販売は即死刑だと聞きました。
いくら大らかな性文化を誇るわが国といえど、幼女にいたずらしたり、まして快楽殺人などが許されるはずもなく、下着を盗むのもサドルを盗むのも窃盗罪に問われてしまいます。
自分の性欲が多数派に属することに安心しつつ、もし犯罪行為でしか性欲を満足させられない質に生まれていたらどうしていただろうかと、考えさせられる事件でもあります。