オールド・テロリスト

文学

 今日から4月だというのに、冷たい雨が降っています。
 せっかくの土曜日だというのに。

 で、読書など楽しみました。

 村上龍の長編「オールド・テロリスト」です。

オールド・テロリスト
村上 龍
文藝春秋

 簡単に言ってしまえば、歪んだ現代日本のシステムをリセットしようと、老人たちが過激なテロを繰り広げるというお話。

 村上龍らしいといえばこれほどらしい作品はないでしょう。

 抜群に面白いエンターテイメントに仕上がっています。

 私は、村上龍の頂点は「五分後の世界」かなと思っています。
 多くは語りませんが、これは間違いなく名作です。
 その後、ゆるやかに筆が衰えてきたような。

五分後の世界 (幻冬舎文庫)
村上 龍
幻冬舎

 「オールド・テロリスト」は久々の快作です。
 ただ、どこか冗長というか、繰り返しが多い感じは否めません。

 扱っている題材から、何か社会派のような意味を汲み取る必要はないでしょう。
 単に面白いエンターテイメントとして楽しむのが肝要かと思います。


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