昨夜は実話に基づくキリスト教原理主義団体の子弟である高校生を森に集めて行うキャンプでの出来事を描いた、「キャンプ・ホープ」を鑑賞しました。
米国ホラー映画に出てくる高校生というと、酒は飲むわマリファナはやるわ見境なしに乱交するわで、不良ばかりのイメージがあります。
しかしこの作品では、婚前交渉はおろか自慰行為さえ悪への道だとして禁じられ、たえず神への信仰と悪魔への恐怖に苛まれている高校生たちが登場します。
これもまた、米国の一面であるのでしょう。
実話を基にしているというだけあって、とくだん怪奇現象や恐怖シーンがあるわけではないのですが、ある男子高校生が悪魔に魅入られているのではないかと怯え、司祭をはじめとする共同体のスタッフたちも、彼を悪魔に渡さぬよう、時にやさしく、時に厳しく接します。
怖ろしい幻視体験の末に、少年は司祭や共同体への不信をつのらせ、信仰を捨てるにいたります。
この映画は、少年がいかにして信仰を捨てるに到ったかを描く、ドイツ教養小説のような、成長物語として観るのが妥当でしょう。
おそらく多かれ少なかれ、キリスト教国の人々は神と悪魔と両方を怖れる気持ちを幼い頃から植えつけられているのだと思います。
ちょうど我々日本人が、神道の清浄、仏教の因果応報や縁起、儒教の忠などの東洋思想を、知らず知らずのうちに身につけているようなものでしょう。
それにしても自慰さえ禁じるとは恐れ入りました。
年頃になれば定期的に射精しないと体に毒だと思いますがねぇ。
それに自慰を覚えることで性犯罪の抑止にもなると思います。
いずれにしろキリスト教原理主義が持つ性への異常な抑圧、野暮ですねぇ。
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