クリーパーズ・キラーズ 悪魔のまなざし

映画

 昨夜はシンプルな演出が冴え渡るホラーを鑑賞しました。

 「クリーパーズ・キラーズ 悪魔のまなざし」です。



 ラジオで心理相談を担当する女性精神科医。
 郊外で1人暮らしをする父親が酒の飲みすぎで地下室で転落して死亡したのを機に、彼女は何十年ぶりかで実家に帰り、1人暮らしを始めます。

 友人を招いてバーベキューを開いたり、昔の恋人で地区検事の男とよりを戻したり、まずは順調。
 
 しかしある時、自転車に乗った新聞配達の少年からの勧誘を断ったことがきっかけで、不可解な事件に巻き込まれます。

 隣家の老人に拠ると、少年のほとんど白目が無い真っ黒な目には魔的な力が宿り、常人には不可能な動きをする闇に住む者で、精神科医の父親は少年と戦って殺されたのだから、関わらない以外方法が無い、と忠告します。

 実際、少年は不気味です。
 古い童謡とともに現われ、脅迫したり。

 精神科医は少しずつおかしくなっていきます。

 ついには恋人と友人を殺害され、捜査に来ていた警察官も殺害。
 辛うじて精神科医は命を取り留めます。

 なにしろ少年の正体が全く分からないのが怖ろしいですねぇ。
 人間なのか、あるいは化け物なのか。

 無駄な演出を省き、大音量で観る者を驚かせることもなく、静かに恐怖は増殖していきます。

 そしてラスト。

 精神科医の車と少年の自転車が正面衝突し、少年は大きく跳んで木の枝に突き刺さり、なぜか爆笑しながら絶命します。
 近所の住人はいずこからともなく集まって、町を恐怖で支配してきた少年の最期を看取ります。

 少年の葬儀では、またもやあり得ないことが起きて、わけが分からぬまま幕を閉じます。

 おどろおどろしいタイトルとは対照的に、静かでスタイリッシュなホラーでした。

 分かりやすいオチを好む方にはお勧めできませんが、そもそもホラーというものは人間にとって不可解なことや、現実にはあり得ないお話を楽しむ物。

 そういう意味では、なかなかの出来だと思います。

クリーパーズ・キラーズ 悪魔のまなざし [DVD]
ローズ・マッゴーワン,レイ・ワイズ,リン・シェイ,レスリー=アン・ダウン,ランス・ハワード
トランスフォーマー

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