昨夜はなんだかノスタルジックというか、切ないホラーDVDを鑑賞しました。
ホラー的要素はありますが、怖くは無く、ホラーと言うよりジュブナイルという感じでした。
「ザ・ホール」です。
都会から郊外の一軒家に引っ越した家族。
シングルマザーと高校生と小学生の男の子の3人家族です。
兄弟は隣に住む女子高生と仲良くなり、3人でよく遊びます。
小さな冒険を重ねるうち、家の地下に不思議な扉があり、鍵で施錠されているのを発見。
好奇心に駆られて扉をあけると、そこには深い穴。
そこから、3人の少年少女に不可解な現象が現れます。
その穴は、自分が恐怖に感じていることを現象化させる力を持っていたのです。
兄弟二人は、父親の暴力を受けて育ったため、父親に恐怖を感じています。
父親は子どもを虐待した罪で服役中。
しかし、実際の父親よりも一回り巨大な父親が現れて、兄弟を脅かします。
少女は、幼い頃親友とジェットコースターに乗っていて事故にあい、親友を喪ったことが心に棘のように突き刺さっています。
どうしようもない事故だったとはいえ、なんとか助けられたのではないかと、自責の念に捕らわれているのです。
そのため、亡くなった少女の霊に苦しめられます。
3人はこの困難に立ち向かい、おのれの精神力を強靭にすることによって、克服していきます。
母親には、その穴が単なる水道とそのメーターが付いてるようにしか見えません。
この穴は、子どもや思春期の者だけに見える、言わば青春の幻影だったというわけです。
昔、私が小学校から中学校にかけて、NHK少年ドラマシリーズというのが放送されていました。
光瀬龍の「夕映え作戦」・萩尾望都の「11いる!」・筒井康隆の「七瀬ふたたび」などのSF物を夢中になって観た記憶があります。
純文学作品を映像化したものも多かったのですが、私はもっぱらSFを好みました。
「ザ・ホール」には、NHK少年ドラマシリーズに流れていたような、切ない青春の幻影が感じられて、ホラーとしてではなく、少年少女の成長の物語として鑑賞しました。
童心に帰って、この嘘くさくてちっとも怖くないジュブナイルのようなホラー映画を純粋に楽しめたことは、私の喜びとするところです。
 | ザ・ホール [DVD] |
クリス・マッソグリア,ヘイリー・ベネット,ネイサン・ギャンブル,テリー・ポロ,クイン・ロード |
アメイジングD.C. |

にほんブログ村 
映画(オカルト・ホラー) ブログランキングへ