海江田経済産業大臣があっちの原発こっちの原発に頭を下げて原発の再稼働をお願いしていたところ、突如菅総理がストレステストなるものを行うと宣言しましたね。
安全のために必要なテストということであれば、半年かかろうと一年かかろうとやらなければなりません。
しかし海江田大臣の面目は丸つぶれ。
長期間かかるストレステストの実施によって、菅総理が長期の延命を狙っていることは明らか。
ストレステストが終わったならば、脱原発を掲げて総選挙に打ってですのでしょう。
勝てば民意を味方につけたことになり、負けたとしても、6月に内閣不信任案が成立して辞めざるを得ない状況になる寸前までいったのですから、それを思えば十分やった、と言えるでしょう。
どこまでもおのれが可愛いようで、その様はまことに人間らしく、また、日本人の倫理規範の大部を占める武士道からは程遠いところにありましょう。
そもそもリーダーは、自分が一番損をする役回りを真っ先に引き受けなければなりません。
そうでなければ、誰もそのリーダーについていきません。
しかるに菅総理は、手柄は自分に、面倒は部下に、という態度が見え見えですから、彼を尊敬する人はごくわずかでしょう。
原発再稼働という受けない役を部下に任せておきながら、それをあざ笑うかのようにストレステストを言いだすなんて、馬鹿げています。
ストレステストなるものが必要なのかどうか、素人の私にはわかりません。
ただ半年以上も原発止めちゃって、日本のエネルギーは大丈夫なのか、という不安はぬぐえません。
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