チャーチル? チェンバレン?

社会・政治

   菅総理をチャーチル英元首相と比較する論を最近目にしました。
 方やナチや日本軍との激しい戦いを勝利に導いた偉大な指導者。
 また一方、未曽有の天災に原発事故まで重なって、危機的状況での指導者。

 危機的状況での指導者という意味では同じですが、支持率が圧倒的に違います。
 菅政権の支持率は少し上がって30%ていど。
 戦時中、チャーチルの支持率は90%近くもありました。
 国民からの支持がなければ、なかなか困難な復興事業を軌道に乗せることは難しいのではないでしょうか。

 また、チャーチルは常に余裕の笑みを絶やさず、Vサインを頻発してVictoryへの意思を明確にし続けました。
 しかるに菅総理は、困難に立ち向かう孤独な指導者を演じているかのごとく、自己憐憫と自己陶酔で感傷的になっているように感じられます。
 危機にあたって指導者に最も求められるのは、理性と強い意志でしょう。

 そういう意味で、総理はむしろナチに対して宥和政策をとり、ナチを増長させた平和主義者のチェンバレンに似ているのではないでしょうか。
  震災早々被災地にでかけていったり、東京電力で幹部を怒鳴りつけたり、どうしていいかわからない、という総理の悲鳴が聞こえるようです。

 英国はナチがポーランドに侵攻するや、チェンバレンを見限って、10年以上前からナチの危険性を訴えて干されていたチャーチルを新しい首相に選び、宥和政策から一転して武力による勝利を目指しました。

 総理には自らに与えられた歴史的使命が、チェンバレンのように危機に対処できない、ということで身を引き、チャーチルの出現を促すべきではないでしょうか。
 もっとも、誰がチャーチルなのか、私にはさっぱり分からず、それが悩ましいところなんですが。

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