チャールズ・マンソン

映画

 昨夜はDVDで「チャールズ・マンソン」を鑑賞しました。

 チャールズ・マンソンは実在の人物で、1960年代後半、フリーセックスとドラッグに明け暮れるマンソン・ファミリーと呼ばれるカルト集団のリーダーでした。
 最初のうちは、農場に10名程度の男女が共同生活をして、滅多やたらにLSDやマリファナなどのドラッグでキメて野外乱交を繰り返す、当時のカウンター・カルチャーに影響を受けた多くのヒッピーと変わらない生活を送っていました。

 しかし、マンソンが次第に人種間戦争が起こると言いだし、黒人と白人が闘い、黒人が勝利するが、黒人には統治能力がないから、マンソン・ファミリーが彼らを指導する、という都合のよい妄想に取りつかれていきます。
 当時キング牧師の穏健な黒人解放運動の対極に、ブラック・パンサーを名乗る過激な黒人テロ集団が暗躍していたのです。

 マンソンは人種間戦争を早く勃発させるために、白人家庭を襲って虐殺し、ブラック・パンサーが使う文句を壁や遺体に書きつけ、世間に反ブラック・パンサー感情を惹起せしめようとします。
 虐殺は連続して何件も起こります。
 ただし、マンソンは直接には手を汚しません。
 すべて信者ともいうべき仲間にやらせるのです。

 この辺り、オウム事件を彷彿とさせますね。
 戦争が起こると予言して、自らの手で戦争が起こるように工作する。

 怖ろしいことに、終身刑で服役中の70代半ばになったマンソンを熱狂的に支持する若者が今も数多くあり、時折残虐な事件を引き起こしているとか。

 ドキュメンタリーのような、ホラーのような不思議な映画でした。
 悪魔崇拝のような儀式を行ったかと思えば自分はキリストだとほのめかしてみたり。
 全編にわたってやたらと野外乱交のシーンがでてきて、辟易しました。
 
 虐殺シーンで、殺される中年白人が、法華信者らしく、南無妙法蓮華経と繰り返しながら殺されるシーンは、なんともやるせないものでした。

 このような人物はある程度の確率でいつの時代にも存在し、その言葉を信じ込む人々も存在することは間違いないようです。

 カルト集団に対する監視は怠りなく、また自分がカルトにはまらないように気を付けなければなりません。

チャールズ・マンソン [DVD]
ジム・バンベッバー
ジェネオン エンタテインメント

  

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