ついにと言うかやっとと言うか、猪瀬都知事が辞意を表明したそうですね。
このところの言い訳の二転三転ぶりを見ると、時間の問題だとは思っていました。
苦しい心境ながら、「デパス1錠で大丈夫」と強がっていましたね。
デパスは、今最もポピュラーな抗不安薬で、精神科でなくても、眠れないとか不安だとか言えば、内科などでよく処方されているようです。
但し、私の主治医はデパスを処方することはありません。
主治医に言わせると、デパスは数ある抗不安薬の中でも習慣性が強いからだそうです。
私は何種類かの抗不安薬を試し、今はソラナックスを飲んでいます。
抗不安薬は心身をリラックスさせる薬で、血圧を下げたり肩こりなどを緩和する作用も認められています。
感じとしては、飲んで15分後くらいから、体がゆるーくなって、まったりとします。
理性や判断力、事務処理能力などはそのままに、酔ったような感じとでも言いましょうか。
抗不安薬は、長いもので12時間くらい、短いもので6時間くらい効くと言われており、デパスはその中間くらいの時間だと言われています。
ただし、不安や緊張が極度に強い場合、定められた最大量を飲んでも、ちょっと眠くなるだけで、ほとんど効果は感じられません。
逆に、とくだんそういった症状が無い人が飲むと、異常に効くことがあります。
以前同居人が眠れないというので、もらっていた抗不安薬を飲ませたら、すぐに爆睡し、翌朝起きることができず、午前中休暇を取らざるを得ませんでした。
なるほど、精神病薬というのは健常者が飲むと危ないのだなと、思いました。
私のかかりつけの内科医は、平日の夜など、患者が少ない時間帯に行くと、同世代で、10年来通っている気やすさからか、色々な世間話をしてきます。
で、その先生、人前で話すのが苦手だとかで、看護師の結婚披露宴などでは主賓になってしまうため、デパスを飲んで挨拶する、と言っていました。
主賓で結婚披露宴に招待されるのが嫌さに、男っ気の無さそうな、もてなさそうな看護師を採用している、と秘密を打ち明ける少年のように悪戯そうな笑みを浮かべていました。
健常者でも、緊張緩和には役立つということで、精神障害と言うのは誰もが経験する不安や緊張、憂鬱や空耳などが、極端に至っただけなのでしょうね。
デパス1錠でしんどい場面を乗り切れるのであれば、猪瀬知事は本来のノンフィクション作家に戻って、大活躍できるものと思っています。
慣れない政治の世界、短い期間でしたが、御苦労さまでした。