デビル・インサイド

映画

 午後は恒例のDVD鑑賞です。
 観たのは、エクソシズムをフェイク・ドキュメンタリーの手法で描いた「デビル・インサイド」


 1989年、マリア・ロッシは悪魔祓いの儀式を受けている最中、超自然的な力を発揮して司祭2人と修道女1人を殺害してしまいます。
 心神喪失で無罪とされ、ローマの精神病院に強制入院させられます。
 20年後、マリア・ロッシの娘は母親に会いにはるばる米国からローマを訪れます。
 そこで目にした母親は、完全に狂気にとらわれていて、娘を認識することすらできません。
 娘はバチカンにある公式エクソシスト(悪魔払い師)養成学校を訪れ、二人の司祭と知り合います。
 1人はローマ教皇庁公認の公式エクソシスト。
 もう1人は精神科医の資格を持つ司祭。
 この2人に協力を求め、母親をエクソシズムによって救おうとします。
 しかし母親に憑いているのは、何人もの弟子を従えた強力な悪魔。
 多重憑依であることが判明します。


 母親に悪魔祓いの儀式をほどこす間、精神科医の資格を持つ司祭に乗り移り、司祭は洗礼を授ける際赤ん坊を聖水の入った盥で赤ん坊を溺死させようとし、逃げ帰りますが自分に悪魔が憑いたことに絶望して自殺。
 さらに悪魔はマリア・ロッシの娘に憑依。
 次から次へと不幸の連鎖が起こります。


 エクソシスト物はいくつも鑑賞しましたが、悪魔の強力さという意味では最強かもしれません。
 名作「エクソシスト」のように首が360度まわったり緑の反吐を吐いたりしないところが、本物っぽさを醸し出します。
 なかなかの出来だと思います。

 西洋では悪魔憑き、わが国だと狐憑きや犬神憑きなど、意識の変容と火事場の馬鹿力みたいなものを発揮する憑依現象というのは世界中に見られます。
 しかしそれぞれの文化伝統に則った物が憑くので、悪魔なり狐なりが実際に憑くというのは考えられません。
 精神病ではなく、何かが憑依しているのだとしたら、この世に存在する人間から見て邪悪な何者かが、それぞれの民族、文化にふさわしい形に変身して憑くとしか考えられません。

 現代、ローマ教皇庁が公式に悪魔憑きだと認める例はごくわずかですが、存在します。
 それには、超自然的な力を発揮していること、異言を駆使すること、十字架や聖水を怖れること、などの条件が必要とされています。

 「ザ・ライト エクソシストの真実」では、実在のエクソシストの日常が描かれますが、悪魔祓いというよりカウンセリングに近いことを行っていました。
 それも一発勝負ではなく、何年にも渡って定期的に行われ、これは臨床心理士などが患者に行うカウンセリングと変わらないと思いました。

 精神科医でも臨床心理士でもエクソシストでも、苦しんでいる者が救われるのなら、何だって良いので、そういう意味では現代においてもエクソシストは社会的に要請される仕事なのだろうと思います。

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