どうも体調がすぐれず、15時に早退しました。
その足で内科へ。
軽い風邪ということで、薬をもらって飲んだら急に元気になりました。
現代医学の威力は怖ろしいばかりです。
で、元気になると、性懲りもなくホラーが観たくなるのが私の悲しい性。
「デビルズ・ロック」というのを借りてきました。
ノルマンディー上陸作戦前日。
連合軍はナチス・ドイツの目をノルマンディーからそらすため、イギリス海峡の島々で破壊工作を行います。
その中の小島に、連合軍の一員であるニュージーランドの工作部隊が密かに潜入。
砲台を破壊します。
任務はそれだけだったのですが、要塞の中から間断なく女の悲鳴が聞こえてきます。
拷問が行われていると確信したニュージーランド兵は無謀にも要塞に潜入します。
そこで見たのは、あまたのドイツ兵の遺体。
唯一要塞にいたのは、ナチス・ドイツのSS大佐でした。
彼が言うには、ヒトラーの命を受け、地獄から悪魔を呼び出し、これを兵器としてロンドンに送り込む予定だったが、想像以上に悪魔の力が強く、人肉を喰らう悪魔にドイツ兵の大半が食われてしまったのだとか。
悲鳴を上げていたのは、悪魔封じにかけられた悪魔の声だったのです。
急遽SSの大佐と一緒に悪魔退治に乗り出すニュージーランド兵。
しかしその結末は悲劇的なものです。
ナチが黒魔術に傾倒し、様ざまな実験や冒険を行ったことは周知の事実。
チャーチルのVサインは黒魔術に対抗する白魔術の印だったとも言われています。
映画自体はちゃちで安っぽいものでしたが、オカルティズムに国家ぐるみでのめり込むナチス・ドイツの姿は人間の一面の真実を突いています。
わが国でも、古来、戦が起きれば坊主や神主が戦勝祈願をしましたし、牛の刻参りなどの呪いの儀式は今もなお続いています。
四国の某村では呪殺を生業とする人々が現存し、彼らに言わせると生き死に自在だとか。
一方その村の麓には呪い返しを専らにする坊主がいて、彼らは呪い返しの過酷さから、大抵は中年で亡くなってしまうとか。
呪いとか黒魔術というもの、人間の浅はかな知恵が考え出した、人々の暗い欲求を満たすために生まれたまがい物であろうことは容易に想像がつきます。
しかし私は、それがまがい物であるか否かよりも、人を呪ったり黒魔術に頼ったりしてでも、おのれの欲望を達成せむとする人間の業の深さに恐怖を感じます。
人を呪わば穴二つ、と申します。
どんなに暗い欲求に捕らわれても、呪いや黒魔術なんかに頼らない、鋼の精神を持つことが求められます。
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