長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督の訃報に接しました。
物心ついたときには、すでに選手ではなく、監督でした。
そのため、選手時代を知りません。
豪快なフルスイングでヘルメットが飛んで行ったとか、ホームランを打った時にスキップでホームベースに向かったとか、嘘のような逸話は聞いたことがあります。
王選手は選手時代を多少覚えており、756号を打った時の大騒ぎは忘れられません。
子供の頃、スポーツと言えば野球と相撲でした。(相撲をスポーツと呼ぶことに多少の抵抗はありますが)
ただし、運動神経が悪い私は野球も相撲も観戦のみで、自分がやることはありませんでした。
いつの時代にもスポーツ界にはヒーローがいるものです。
例えばイチロー、今だと大谷。
相撲でいえば若貴、今は誰でしょうね。
私は平凡な勤め人ですから、それらヒーローに憧れます。
好きなことを仕事にして、大金を稼ぐ。
そんなことが出来る人は何十万人に一人くらいでしょうね。
スポーツの世界はどうしても年齢という壁がありますが、例えば芸人や小説家には年齢の壁がそれほどの障害では無いと思います。
75歳で芥川賞を取った小説家がいましたし、50歳を過ぎて売れ始めた芸人もいます。
だからこそ、いつまでも夢の職業を諦められなくて、野垂れ死にする人がいるのでしょう。
それは不幸なことでしょうか。
生活の安寧を保つために嫌なことを毎日行い、その代わりそこそこの収入を得てローンを組んで家を買ったり車を買ったりする。
好きなことを続けて結局芽が出ず、4畳半一間のアパートで一人死んでいく。
どちらがより幸福なのかは分かりません。
私は安定を望んで人並の生活を送っていますが、一日8時間以上もの苦役に耐えてやっと達成できる物に過ぎません。
それならいっそ貧乏暮らしも悪くないかとも思いますが、金の苦労はしんどいでしょうから、結局私には耐えられないでしょう。
どちらにしても、隣の芝は青く見えるということでしょうか。