ビンボーハッピー

思想・学問

 近頃ビンボーハッピーなる言葉があるそうですね。
 
 着るものはユニクロやしまむらなどの安いファストファッション。
 You Tubeなどの無料のパソコンのコンテンツで暇つぶしをし、現実の恋愛は金もかかるし気苦労も多いので恋愛物のテレビゲームで代用し、金のかかる飲み会やコンパには行かずにSNSなどのソーシャルメディアで会話を楽しむ。
 ルームシェアをして家賃を浮かせ、共同購入で単価を下げる。
 
 生まれながらにしてパソコンが普及しており、ソーシャルメディアの発達とともに成長した若者たちが、金はなくても人生を楽しむ術を生み出しているようです。

 そういえば一昔前は恋人探しのテレビ番組が流行りました。
 「ラブ・アタック」だとか「ねるとん紅鯨団」とか「あいのり」だとか。
 その頃は恋人がいないことが悪であるかのような奇妙な風潮があって、せっせとデートに励んだものでした。

 ところが今、若い未婚女性の60%が恋愛に興味はない、と答えているとか。
 また、大学生が休日に何をして過ごすかを問うたところ、デートと答えたのは20%を切っていたそうです。

 貧乏でも幸せなのは素晴らしいことで、ある種悟りにも似た心境かと想像しますが、どうもそうではないようです。

 底にあるのは、リアルな他人や社会への恐怖もしくは無関心。
 
 ブログという道具を使ってこんなこと書くのも変ですが、ソーシャルメディアやゲームやツイッターやのパソコン関係の物事にはまり込み、自由時間の大半を取られるのは健全ではないように思います。

 どこまでいっても人間は生きた動物。
 生身の付き合いができなければ、人間社会は滅んでしまいます。
 
 ソーシャル・ネットワークというのは気楽で楽しいかもしれませんが、異性であれ同性であれ、本当に気になる人が現れれば逢いたくなるのが人情というもの。
 ソーシャル・ネットワークを通じて恋人や親友が得られるのであれば、それもよろしいでしょう。
 ただし、詐欺まがいの行為が横行しているので、ご注意あそばせ。

 おじさんは高度情報社会が人の世をどう変化させていくのか、遠くから注意深く見守ろうと思っています。

ソーシャルネイティブの時代 ネットが生み出した新しい日本人 (アスキー新書)
遠藤諭
アスキー・メディアワークス


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