サラリーマンで、人間関係が良好だった人は、退職後も長生きし、人生を楽しむことができる、という発表をした学者がいました。
当たり前といえばあまりに当たり前。
ストレスが寿命を縮めるというのは当然あるでしょう。
また、私は仕事がハードな部署に行くと睡眠時間を長くしないと体がもたなくなります。
うつ状態の時など、一日中横になっていました。
今のように仕事量や質が適度である場合、短い睡眠でもわりあい元気です。
村上龍によれば、まったくストレスがない状態であれば、人間は一日一時間程度の睡眠で十分だ、と言っていました。
もっとも、まったくストレスがない状態というのは、この世を生きる上では、事実上不可能でしょう。
横綱経験者は大関以下にくらべて著しく平均寿命が短いというデータもあります。
そんな中、総理を経験しながら90歳を超えた中曽根先生は、本当に頑丈なのか、あるいはストレスを感じない特異体質なのか、どちらかでしょう。
考えてみると、私は病弱ではありませんでしたが、人並みの体力が欠けているような気がします。
疲れやすいのですね。
これはもう新人の頃からそうで、夕方4時くらいになると、疲れてやる気を失っていました。
しかし年度末など猛烈に忙しくなると、脳から変な物質が出るのか、深夜残業をやっても平気になり、その代り忙しい時期が終わると決まって高熱を出しました。
人間なんて弱いもの。
根性やら気力やらでは、困難を乗り越えることはできません。
適切な人材配置と、適切な道具(パソコンなど)がなければ、困難は巨大な岩のように、サラリーマンに立ちはだかるでしょう。
私は今年、サラリーマンになって20年目。
仕事は生活の糧を得るためだけの物と割り切りたくても、そうするにはあまりに長い時間を職場で過ごさなければなりません。
嫌でも勤務時間中の過ごし方を考えずにはいられません。
とりあえず任された仕事は誠実にこなすとして、プラスαをどうするかでしょうねぇ。
なんて、格好をつけてみても、一たび忙しい部署に異動になれば、目の前のことを片付けるのに必死で、プラスαなんてことを考える余裕はなくなるんですよねぇ。
何も考えられないくらい忙しいというのは、それはそれで幸せなことかもしれませんね。
残念なのは、芸術家やスポーツ選手のように、好きなことで忙しいのではなく、面倒くさいことで忙しいことでしょうかねぇ。