プラタナス

文学

 街の緑が濃くなってきました。日差しも強烈です。やっと、初夏が訪れたのですね。
 私が昔通っていた学校には、プラタナス並木がありました。
 夏には青々と、冬には寒々しく黄色に枯れて、季節をかんじさせるのでした。
 私は、そんな思いでがあるせいか、プラタナスという木に、感傷を覚えます。

 プラタナス 夜もみどりなる 夏は来ぬ

 石田波郷の句です。
 プラタナスという木は明治時代にアメリカから来た木だそうで、今でも日本の伝統的風景というのではなく、どこか人工的というか、ハイカラな感じがしますね。
 それが都会へのあこがれと若い感傷を生むのでしょう。

プラタナスの木陰で―音楽家の自由時間
鮫島 有美子
時事通信出版局

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プラタナスの木蔭で
鮫島 有美子
時事通信社

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季題別 石田波郷全句集
石田 波郷
角川学芸出版

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