ホラー・コメディ

映画

 昨夜はホラー・コメディを鑑賞しました。
 「ゾンビーノ」です。

 宇宙から有害な物質が降り注いだパラレルワールド。
 死者が蘇り、ゾンビとなって人間を襲います。
 ゾンビの目的は人肉を食らうこと。
 頭を撃ち抜くか、首を切断すればゾンビは動かなくなります。
 ここまでは普通のゾンビ映画。
 
 ゾンビ戦争を勝ち抜いた人間は、ある特殊な首輪を発明します。
 この首輪をはめると、ゾンビは大人しくなるばかりでなく、人間の命令に従う奴隷となります。
 そのため、多くの家庭ではゾンビを奴隷として、またはペットとして飼っています。
 ある少年の家で飼われていたゾンビの首輪が壊れ、隣家の嫌味なばあさんを食い殺してしまいます。
 少年はゾンビとして蘇ったばあさんを襲い、スコップで首を切断します。
 少年が飼っていたゾンビは危険であるとして収容所に連れて行かれ、ゾンビばかりの工場で働かされるはめになりますが、少年は隣家の、工場で元働いていたおじさんを頼り、工場から自分のゾンビを救い出そうとします。
 このおじさんは美少女のゾンビを飼って、まるで恋人のように扱っている粋人です。
 おじさんは工場にいるゾンビの首輪を壊し、それがきっかけで野良ゾンビが溢れ、パニックに陥ります。
 そのドタバタに乗じて、少年のゾンビは少年の元に連れ戻され、仲良くキャッチボールなんかして遊ぶのです。

 グロテスクなシーンは一切なく、1950年代を彷彿とさせる街並みが美しく描きだされます。
 自分の父親をゾンビとして飼っていたり、ゾンビの首輪をわざと壊してゾンビの頭を撃ち抜くゲームを楽しむ子どもがいたり、そのゲームに失敗してゾンビに襲われ、子ども自身がゾンビになっちゃったり、ハチャメチャぶりがいかしています。

 ティム・バートン監督「ビッグ・フィッシュ」「シザー・ハンズ」を思い起こさせる、怖いけどどこか切ない、残酷なファンタジーに仕上がっています。
 ゾンビを題材にこれだけのコメディタッチの映画を作るとは驚きました。
 一見の価値ありです。

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