昨夜はなかなかの秀作にあたりました。
「マザーズ・デイ」です。
豪華な郊外の中古住宅を購入し、友人らを招いて新居披露パーティを楽しむ夫婦。
この夫婦は幼い息子を事故で亡くした傷心から、引越しによって心機一転、人生をやり直そうともくろんでいます。
そこへ、その家の元の住人で連続強盗犯の三兄弟が逃げてきます。
三兄弟は家が売られていたことを知らなかったのです。
パーティに集まっていた人々を監禁する三兄弟。
三兄弟は、携帯で悪事の働き方とルールを教えた絶対的存在である母親を呼びます。
数時間後、母親と末っ子の娘が家に到着。
三兄弟は凶悪で乱暴ですが、母親は礼儀正しく、一見親切そうに見えます。
しかしこの母親こそ、最も冷酷で残忍な性格だったのです。
国外逃亡のために国境で待つ案内人が求める1万ドルがどうしても必要。
そこで彼女らは、パーティに集まった人々を銃で脅し、金品を巻き上げます。
しかし、どうしても足りません。
その時、三兄弟はその家に母親宛で多額の金を送金していたはずだと言い出し、母親は家の持ち主夫婦に金のありかを問いただしますが、夫婦は知らないの一点張り。
どちらか、もしくは2人ともが嘘をついていると母親は見抜きます。
なぜ夫婦は命がけで金を守ろうとするのか。
金を巻き上げてすばやく逃走する予定だった極悪一家はしだいにその凶暴な本性を表していきます。
テンポの良い展開、母親の狂的なまでの冷酷さ、人質となった人々の絶望。
しかもしだいに、人質たちの嘘や悪が暴かれていくのです。
残酷描写は控えめですが、しかし人間が持つ悪が、犯人側だけでなく、人質側からも描かれます。
自分が助かりたいために他の人質を見殺しにし、あるいは積極的に危害を加える者、おのれの妻を守るために他の人質の命を危険にさらす者。
さらに重要なのは、母親というものの持つエゴイズムが、これでもか、というほど前面に押し出されます。
後味は悪いですが、悪を描いて秀逸なホラー・サスペンスに仕上がっています。
自信をもってお勧めできる一作です。
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