今日はスペイン映画「ロスト・アイズ」を鑑賞しました。
本国では大ヒットを飛ばしたとかで、大型のサスペンス映画です。
進行性の眼の病気を患うサラとフリアの姉妹。
姉のサラは完全に光を失った数日後、首を吊って自殺してしまいます。
警察は不審な点はないとして、捜査を打ち切りますが、妹のフリアは納得せず、死ぬ直前の姉の足取りを追います。
そしてサラには恋人がいたらしいことを突き止めますが、誰一人として、恋人の外見や、どんな男だったかを証言できない、透明人間のように印象が希薄な人物なのです。
やがてフリアにも、全盲の危機が訪れます。
失明まで一ヶ月を切ったとき、最愛の夫を自殺で失います。
夫は密かに姉のサラと不倫の関係を持っており、サラの後を追ったのだ、との筋書きを警察は見立てます。
それにも納得できないフリア。
フリアは角膜移植手術を受け、2週間、眼を包帯で覆ったまま生活をしなければなりません。
病院は親切な男性看護士を毎日フリアの家に派遣します。
その人情味あふれる看護に接し、しだいに看護士に心惹かれていくフリアでしたが・・・。
サラの恋人役は全く目立たず特徴がなく、盲人の介護をしているときだけおのれの存在理由を感じられる、という変態的透明人間。
彼が女に惚れた時、女は全盲でなければつきあいはうまくいかないと信じています。
そして美人姉妹で眼を患うサラとフリアを知ったとき、彼の暗い欲望は爆発していきます。
よく出来た上質なサスペンスで、盲人になりかかったときの視野や、暗闇で一瞬光るカメラのフラッシュだけで緊迫した場面を描くなど、斬新な手法も取り入れられています。
また、フリアと夫とのロマンスや、透明人間と母親とのいびつな関係など、複雑な内容を丁寧に描いています。
逆に、それがあだとなって、無駄に長い冗漫な感じも否めません。
かなりヘヴィな内容なので観るときは覚悟を。
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