予告編にだまされちゃいましたねぇ。
「ロスト・アイランド」。
家族が無人島に流れ着き、島の秘密に怯えるホラーかと思ったら、家族愛を歌ったアドベンチァー物でした。
ドイツからカリブ海にバカンスを楽しみに来た家族。
家族と言っても、幼い男の子と女子高生は母親の連れ子で、義父となるべき人とはまだ婚姻を結んでいません。
この旅行で家族として新生を果たそうとする中年男の夢は、無残にも砕かれます。
クルーザーの船長が大いなる自由人というべき破天荒な男で、クルージングに出かける前の晩、ポーカーで負けて船をギャングの親分に奪われてしまいます。
船長は船をとられてなるものかと、夜中、ドイツの一家四人を乗せたまま夜逃げ。
しかし海賊稼業もやっているギャングに船を奪われ、ゴムボートで海に投げ出され、無人島に漂着します。
テンポが早く、悲惨な状況にも関わらず底抜けに明るく、家族で楽しめる娯楽作に仕上がっています。
1970年代末、私は両親に連れられてよく銀座や日比谷の映画館に行きました。
その頃、「ジョーズ」や「スター・ウォーズ」などと並んで、「アドベンチャー・ファミリー」とか「サヴァイバル・ファミリー」という、家族の冒険譚を楽しみに観ましたね。
当時の映画館は今のように全席指定ではなく、真ん中あたりに白いシートをかぶせた数十席だけが指定席で、値段が高かったのですが、並ぶのが嫌いな父と、父以上に待つのが嫌いな私のせいで、いつも指定席を買ってもらい、悠然と映画が始まる直前に案内のお姉さんに席まで連れて行ってもらうのが、恥ずかしいような誇らしいような記憶として残っています。
「ロスト・アイランド」、予想した映画とは全然違いましたが、久しぶりに童心に戻って家族の冒険譚を楽しみました。

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