一週間

仕事

 今週も金曜日の夕方を迎えました。
 無事5日間、出勤できました。
 まずは感謝。
 5日間というのは短いようで長いですねぇ。
 5日の間には、いやなこともあり、面倒なこともあり。
 嬉しいことや楽しいことというのはまずありません。
 だからこそ、週末が楽しみになるわけですねぇ。

 私の職場にスイスから研究員として滞在しているF氏によれば、ユダヤ教徒やキリスト教徒は日曜日に労働してはいけないんだそうですね。
 神様が決めた安息日だからだそうです。
 厳密には、収入を得るための仕事だけではなく、料理や洗濯などの家事労働もご法度だとか。
 まあ、あまり厳格に守っている人は少ないようですが。
 厳格に守っている人は、金曜日のうちに土日食べる分を用意しておくそうです。
 なんだか面倒くさいですねぇ。
 日曜日には商店もすべてお休みだそうですが、警察や鉄道関係者は働いているのだから、おかしなものです。
 また、遊びに出掛けるのは労働ではなく、安息と解され、構わないそうです。

 所変われば、で、わが国では土日に自主的に出勤して働くことを尊ぶような風がありますね。
 自己を犠牲にして会社のために尽くす立派な行為ということのようですが、どんなに尽くしたってある日呆気なく会社都合で首になったりするのですから、虚しいばかりです。

 労働ということに色々な意味付けを試みる人がいますが、これも切ないですねぇ。
 要するに生活の糧を得るために時間を切り売りし、人生を消耗する行為に過ぎません。

 昔の貴族のように、歌を詠んだり、蹴鞠をしたり屋敷の庭に船を浮かべて月見を楽しんだり、そういう遊んで暮らせる人でなければ、文学や芸術を生み出すことは極めて困難です。

 ギリシャ・ローマで豊かな文化が育ったのは、市民よりはるかに多い奴隷に労働させたおかげでしょう。

 芸術とか文化というもの、食うに困らないお金持ちが、閑に任せて作り上げるもののようです。
 自分で制作しないまでも、才能豊かな若者を発掘して資金援助したりすることはよくあったようです。

 そうしてみると私など、およそそういう世界から縁遠いということになりましょうか。
 食うためにいやいや起きている時間の大半を職場で過ごすような人間は、現代の奴隷みたいなものですかねぇ。

塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック
新潮社出版企画部
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