七夕

文学

 今日は七夕ですね。
 織姫と彦星が一年に一度のデートを楽しむ日。
 でも年によっては、けんか別れすることもあるんでしょうか。
 そしたらまた一年会えずじまい。
 けんかは避けたいところですね。
 
 七夕といえば幼稚園なんぞで願い事を書いて笹にぶら下げました。
 私はひねくれたガキだったので、願いがかないますように、と書きました。
 そうすれば何でもかなうはずだと思ったのです。

 
ささがにの 蜘手にかけて 引く糸や  けふ七夕に かささぎの橋

 西行法師の歌です。
 蜘蛛を手にしていると糸を引いている、今日の七夕に橋をかけるというカササギの翼へまでも、といったほどの意かと思います。
 幻想的で雄大な歌ですね。

 与謝蕪村のユーモラスな句も味があります。

 
ところてん 逆しまに銀河 三千尺

 ところてんを食うのは銀河を逆さまにすすっているようだ、という意でしょうか。
 銀河は七夕頃の季語とされているようです。
 同じ与謝蕪村の句で、もう少し切ない句を。

 
恋さまざま 願いの糸も 白きより

 
テレビドラマやバラエティーを観れば、何かと言うと恋の話。
 お若い方が色恋沙汰に興味があるのは当然ですが、様々の御苦労を重ねたであろう紳士淑女が年甲斐もなく色だの恋だのというのは見苦しくもあります。

 もっとも、婚活なる言葉が某社会学者によって生みだされ、40代・50代で伴侶を求めて東奔西走するおじさんおばさんが珍しくもなくなった当世において、年甲斐なんていうだけ野暮というものでしょうか。
 

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