不安

精神障害

 毎週のことですが、月曜日は不安と憂鬱に襲われて参ります。

 サラリーマンを続ける限り、ずっと続くんでしょうね。
 精神病を発症する前も、程度は低かったものの、月曜日は苦手でした。

 どこまでが正常な不安で、どこからが病的な不安なのか、内科で行う血液検査のように、数値化できない以上、精神科医といえども、感じ、で判断するしかないでしょう。    
 セロトニンの異常だとか、扁桃体の過剰反応だとか言いますね。 
 どっちにしても、脳の機能障害です。 
 それで精神病薬が処方されます。飲めば確かに効きますが、正常な不安は消えるはずがありません。それは刺されても痛くないようになるようなものです。

 今はずいぶん精神的に安定しており、大量の薬を服用しているものの、自覚的には病的な不安や憂鬱はありません。病状の重いときは、とても苦しいものでした。 

 今、楽になってなお、月曜日の不安を取り除きたいというのは、おそらく不可能だし、考えるだけ無駄なんでしょうね。  

 不安とは恐れているものに心惹かれていることである。  

 と、言ったのは、確かキリスト教信者の哲学者、キェルケゴールだったと記憶しています。  

 神経症の治療に有効だと言われる森田療法でもそんなことを言っていました。  

 生の欲望が強いと不安が生まれる。  

 物事は全て二面性があって、痛みがあるから体をいたわるのと同様、不安があるから慎重になる、ということでしょうか。

 あるいは私は、働くことに心惹かれているんでしょうか。

不安の概念 (岩波文庫)
キェルケゴール
岩波書店

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