昨日はボクシングの世界タイトル・マッチが二試合行われ、二試合とも日本人選手が勝利しました。
これで日本人の世界王者は8人。
まずはおめでたいかぎりです。
しかし、チャンピオン、栗生と挑戦者、ボスキエロの試合、なんとも後味の悪いものでした。
K.O.できなかったのは仕方ないとして、あの判定は不思議ですねぇ。
私は試合が終わった瞬間、挑戦者の勝利だと思いました。
それが証拠に試合終了のゴングが鳴った瞬間、ボスキエロは高々と両手を挙げ、勝利をアピールし、栗生はベルトを失ったことを悟ったように、下を向いてしょんぼりしていました。
その後各ジャッジの採点が発表されたとき、挑戦者は地団駄を踏み、チャンピオンは笑顔もなく、ばつが悪そうにインタビューで感想は何もない、と素っ気なく答えました。
圧倒的大差の判定であれば、K.O.と同様にさっぱりもしましょうけれど、ああいう僅差の判定はもやもやしますねぇ。
フィギア・スケートや体操などの採点競技ではいつもついて回る気持ちの悪さ。
それが昨日の試合では感じられました。
それにしてもボクシングとは過酷な競技です。
極端に体をしぼり、酒は一滴も飲まず、相手を倒すべく拳をふるう。
減量に失敗すると、眉毛も含めた全身の体毛を剃り落とし、利尿剤まで飲んで体重を落とすとか。
しかもそういう状態であれば試合に勝てるはずもなく、不戦敗を回避しただけということ。
大酒をかっ喰らって大飯を食う相撲などとはかけ離れた競技ですね。
相撲取りの肉体美が豊満な豊かさを象徴するものだとすれば、ボクサーのそれは極限まで体を絞りぬいた禁欲の象徴。
どちらを美しいと感じるかは人それぞれでしょうが、ボクサーの外貌は飢えた狼のような鋭さが魅力でしょうね。
軽量級ならなおのこと。
まあ、でもここは、栗生チャンピオンの防衛成功を祝うべきでしょうねぇ。
にほんブログ村
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!