中国の大気汚染

社会・政治

 中国の大気汚染が深刻なようですね。

 北京の様子です。

 ニュースでは数十メートル先が見えないとか、肺や喉をやられる人が後を絶たないとか。
 原因は車の激増と、工場がコストが上がるのを嫌って空気を浄化する装置をつけていても稼働させていないことが大きいとか。
 切ないのは、空気を浄化する装置の多くが日本の環境ODAで設置されたこと。
 彼らにとっては宝の持ち腐れとなってしまったようです。

 北京などでは、発がん性のあるPAHs(多環芳香族炭化水素)の数値が先進国の十数倍から二十数倍と言うから怖ろしい。

 さらに怖ろしいのは、これから春になると飛んでくる黄砂でしょうねぇ。
 九州や中国・四国のみならず、関東地方にまで汚染された空気とともに黄砂がわが国を襲います。

 わが国も高度成長期、大気汚染や公害が深刻化しました。
 私が小学生の頃など、両国橋辺りを歩くと隅田川が臭かったものです。
 それが今では、すっかり臭わなくなりました。
 公害も、深刻な事例が新たに発見されることはほぼ無くなりましたね。

 発展の途上でそれらの問題が発生するのはいずこの国も同じですが、中国の場合、何しろ広くて頭数が多いうえ、役人や政治家の汚職がひどく、公害や大気汚染対策の予算をつけても、末端に届く頃には半額くらいになってしまうというから驚きです。

 わが国でも役人や政治家の汚職はありますが、圧倒的多数は賄賂など求めません。

 中国やその他の発展途上国では、最末端の警察官などまでが賄賂を公然と求めてくるとか。
 それに応じないと逮捕されちゃうから泣く泣く賄賂を払い、すると警察官などは賄賂をもらうのが当然だという意識になり、という悪循環が発生します。
 何しろただ道を歩いているだけで警察官に難癖をつけられ、賄賂を求められるのが日常茶飯事だというから呆れかえって物も言えません。

 その点、日本人が当たり前だと思っている賄賂を求めないわが国の警察官は、中国の警察官から見れば正直と言うより馬鹿正直に見えるんでしょうね。

 わが国は中国とは領土問題を抱え、難しい局面を迎えています。
 おそらくこれから何十年も、領土問題では対立が続くでしょう。
 中国のマスコミはさかんに日本との戦争を準備せよ、と騒ぎ立てています。

 しかし、同じ星に住む隣国が汚れた大気を垂れ流し続けることは、日本人の健康をも害します。
 領土問題とは切り離して、隣の我がままな大国の大気汚染対策にわが国も協力しなければなりません。
 もっともそれには、何より中国人自身が、本気で目先の利益よりも将来の大気汚染を防ぐのだという覚悟がなければなりませんが。

 
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