中国共産党90周年

社会・政治

 日本ではあまり報道されませんが、今日、7月1日は中国共産党が成立した日だそうで、今年は90周年にあたるそうです。

 オケラ新幹線が北京と上海を結んだのも90周年にちなむ記念事業だとか。
 北京っ子の間では、手抜き工事で事故の発生は必至とみなされ、一番列車こそ満席だったものの、その後の予約率は20%程度だとか。
 手抜き工事でぶっ壊れる前に赤字で事業を継続できないんじゃないでしょうか。
 そんなボロ列車、欧米各国で特許出願中だそうですが、日本が供与した技術を独自開発と言い張る厚顔無恥、欧米各国の特許事務当局がどう判断するか、見ものです。

 ちなみに保安隊が自衛隊に改組したのも7月1日だそうですから、中国共産党の創立記念日にわざとぶつけたのだとしたら、当時の日本政府もなかなかやりますなぁ。

 前世紀は有史以来初めての総力戦が行われ、その後は共産主義の狂乱に世界が翻弄された時代として歴史に刻まれるのでしょうね。
 国家社会主義と言い、共産主義と言い、人はなぜ全体主義に魅かれるのでしょうね。
 価値観を同じくする大勢の人々と連帯し、大衆的熱狂に酔いたいというのは、ほとんど人間の本能であるかのごとくです。

 卑近な例では、熱狂的なサッカーファンや野球ファンなどがそうですね。

 夏の高校野球など、酷暑のなかプレーする選手も相当な阿呆にして不健康な者たちですが、炎天下に学ランなど羽織って汗まみれになって応援し、敗れたならば「応援では負けていなかった」などと間抜けをぬかす周りの連中はの付く阿呆。
 勝っても負けてもビイビイ涙を流す薄汚い高校生を観て喜んでいる高校野球ファンにいたっては、ほとんどサディストとしか言いようがありません。
 まだ高校生を馬に見立てて野球賭博をやっている連中のほうが、犯罪者というだけで精神は健全と思われます。

 その心性を鑑みるに、どうやら全体主義への志向とよく似たにおいがします。

 要するに、野球だろうが赤だろうが耶蘇教だろうが現人神だろうが亀の子だわしだろうが中身はなんでも良くて、大勢で一つの価値観を共有してトランスしようという一種の麻薬願望。
 赤の創始者が「宗教は阿片だ」とぬかしたそうですが、おあいにく様、赤はそれに倍する強烈な麻薬でした。

 だから震災後テレビCMでやたらと「一つになろう」とか「心は一緒」とか、日本人も外国人も金太郎飴のように同じようなメッセージを競うように垂れ流していたときは、本当に恐怖を感じました。

 一つになろうという本能を認めたまま、多様であることを死守しようとする自由民主主義というのは、欠陥は多くても、人類が辿り着いた叡智に他なりません。
 ただし自由民主主義をあんまり信じすぎると、お題目が変わっただけで共産主義や国家社会主義となんら変わらなくなってしまいます。

 自由民主主義の真骨頂は、それがあまり良いものではないと知りながら、さりとてもっとマシな政治体制が猿知恵の私たちにはまだ見つかっていないだけ、という醒めた態度を取り続けることでありましょう。

 中国共産党のみなさん、90周年おめでとうございます。
 どうかみなさんに100周年が訪れますように。
 200周年も、1000周年も、一億周年も訪れますように。

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