中2病という言葉があるそうですね。
思春期特有の自我の肥大などを揶揄する言葉のようですが、少年らしくて結構なことだと思います。
もちろん、医学的な意味での病気ではありません。
不良っぽく振舞ったり、自分が個性的だと見せたいためにサブ・カルチャーにのめり込んだり、オカルトにはまって社会を批判したり。
私が中学生の頃は中2病という言葉は存在しませんでしたが、確かに必要以上に自我が肥大化し、自分は天才だと思いこんだりしました。
生活のため、家族のためにあくせく働く大人たちを馬鹿にしたり、碌なものではありませんが、そういう過程をきちんと踏まないと、まともな大人になれないのだと思います。
一種の通過儀礼でしょうねぇ。
具体的な症例として、
洋楽を聴き始める。
旨いと思わないのにコーヒーを飲み始める。
売れたバンドを「売れる前から知っている」とムキになる。
やればなんでもできると思っている。
母親に対して激昂して「プライバシーを尊重してくれ」などと言い出す。
少し歴史に詳しくなると「アメリカって汚いよな」と急に言い出す。
などが挙げられそうですが、可愛いものです。
むしろ私が中2の頃のほうが過激で誇大妄想的な考えを持っていたように思います。
これが大学生になっても社会人になっても持続すると、それは問題です。
モラトリアムの城を築いて籠城し、摩訶不思議な魔術的思考に陥り、いわゆる二―トや引きこもりになってしまう可能性があります。
通過儀礼を通過できず、そこに留まってしまうのですね。
そうなると社会貢献できる人材を失うという意味で社会的損失でもあり、何より現代社会を生きる上で本人が一番しんどいでしょう。
中2病に罹患するのはむしろ健全な成長過程と言って良いでしょうが、きちんとそこから成長しないと不幸になりますね。
それには中2病を優しく見守りつつ、時には厳しく叱責する親や教師の存在が不可欠でありましょう。
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