タイトルからして人を食った話ですねぇ。
「人喰島」。
デブの船長が操る観光船に乗り込んだ二組のカップル。
船長が方角を間違えて小さな無人島にたどり着きます。
せっかくだからと、ボートで島に向かうカップル二組。
船長は沖に係留して留守番。
無人島のビーチで一組のカップルはのんびり。
もう一組は島の探検に出かけます。
するとどこやらから顔や体に奇妙なペインティングを施した原始人のような男が現われて、ビーチの二人を殺害。
あまりのことに私はしばし呆然。
二人は原住民たちによって食われ、なにやら奇妙な儀式によって神への生贄にされてしまいます。
それを望遠鏡で見ていた船長、もう一組のカップルの安否を確認もせず、とっとと船で逃げてしまいます。
ビーチにもどって異変に気づいたもう一組。
洞窟にこもっていかだ作りを始めるも、まともな代物ができるはずもなく、男は原住民にみつかって殺害。
ところがその原住民、女に懸想してしまったらしく、こっそりとかくまいます。
もし他の原住民に見つかったら、村の掟により、よそ者は生贄にしなければならないからです。
ここからにわかに原住民の男と取り残された女のラブ・ストーリーの様相を呈し始めます。
もうなんだか訳が分かりません。
やがて女は妊娠。
腹の突き出た女を伴って、男は堂々と村に乗り込み、妊娠したことをもって女を村の仲間に加えてほしいと言い出します。
ここで、男は村長の息子だったことが判明。
さらにはどうやらこの部族、漂着した現代人の末裔であることが知れます。
無線機やビール瓶、が村長の小屋に置かれ、ボートを立てたものにしゃれこうべを置いて神殿としているのです。
この次が意表を突きます。
なんと生贄にされた3人がゾンビとなって村を襲うのです。
でも肉体は食われてしまっているので、ゾンビというより幽霊でしょうか。
じつに安いゾンビ・メイクで、もう笑うしかありません。
村人は次々にゾンビに襲われ、パニック状態です。
そんな中男は女を誘い、カヌーで島からの脱出を試みますが・・・。
コアなホラー・ファンである私も、このハチャメチャな展開には驚きました。
しかも作りはあくまでシリアスで、ホラー・コメディ風ではありません。
B級というよりC級の人を食った話。
まさにタイトルどおりです。
脱帽するしかありません。
お見事。
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