保身

社会・政治

 保身とは、一般に自己の立場を守ることに汲々とする、あまり良くない意味で用いられることが多いようです。しかし本来は、「詩経」の明哲保身からきています。聡明で道理に通じていて、物事を的確に処理し、安全に身を保つこと、という意味です。
 今朝の産経新聞のコラムで紹介されていました。
 コラムでは、鳩山総理を元の言葉の意味から遠いところにいる、現在使われている「保身」の人だと、断じていました。
 そうかもしれません。
 しかし、人はおのれが可愛いもの。保身を攻める資格は、私にはありません。
 そうはいっても、嘘を攻めることは許されてもいいでしょう。
 普天間の迷走でも、事業仕分けで7~8兆円すぐにでてくるといった発言にしても、高速無料化にしても、嘘はいけません。

 政治主導、という言葉を、官僚に高圧的に接することだと勘違いしているように思います。
 官僚は法律に書かれたことを実行する組織。政治は法律を作る組織。
 それなのに官僚が法律の原案を作り続けてきたというのは、政治の怠慢です。
 
 立場の違う相手を互いに尊重しなければなりません。
 日本は先進国中、際立って公務員の数が少ない、小さな政府なのですし。