八田與一

文学

 わが国ではあまり知られていませんが、台湾総督府の技師として治水やダム建設で活躍した八田與一と言う人、台湾では大層人気があるそうですね。

 私も小林よしのりの「台湾論」という漫画を読むまで知りませんでした。

 今日が八田與一の忌日ということで、台湾では官民あげて彼の業績を讃えているそうです。
 教科書にまでその偉業が紹介されているとか。
 ちょうど一年前にはダム建設中に八田與一が住んでいた宿舎跡地を公園として整備し、八田與一記念公園と名付けたというから驚きです。

 同じように日本の統治を受けながら、朝鮮半島と台湾で対日感情が極端に異なっていることはよく知られています。

 もっとも、台湾も最初から対日感情が良かったわけではなく、日本が戦に敗れて台湾から撤退した後、中華民国国民党政権が台湾を支配するようになり、彼らの民度があまりに低く、相対的にかつての宗主国、日本への郷愁が高まったというのが本音のようです。

 「台湾論」には中華民国の人々の信じられない行動が描かれています。
 小学校や中学校の教師が、教室であろうと廊下であろうと所構わず痰を吐く。
 水道の蛇口をひねると水が出ることに驚いて、金物屋に蛇口を買いに行ってそこいらの壁に適当にぶっ指し、水が出ないと文句を言う。
 並ぶということを知らず、平気で割り込みをする。
 日本人の秩序だった行動を見慣れていた台湾の人々は、犬が去って豚が来た、と嘆いたそうです。

 八田與一は戦争中、フィリピンの灌漑事業のため、民間船で航海中、米潜水艦の攻撃を受けて殉職。
 日を経ずして夫人はダムに身を投げ、夫の後を追ったそうです。

 わが国では古くから治水事業に力を入れ、江戸湾を埋め立てたり、荒川を造って放水路としたり、ダムを造った程度でそんなに敬愛されることは少ないと思います。

 しかし清王朝時代、風土病がはびこる不潔な地とされていた台湾を、わずか数十年で清潔で公衆衛生の行き届いた地に変えた日本の業績は、今も賞賛されています。

 おそらくわが国が統治した地では、多かれ少なかれそういう事例があったものと思われます。
 しかし戦に敗れ、歴史の常で敗者であるがゆえに悪とされ、日本人自身も祖国はかつて悪の帝国であったと信じ込まされるような教育を施されてしまいました。

 戦に敗れてから66年。

 そろそろわが国は自身の歴史の輝かしい軌跡を再確認し、誇り高く国際社会を生きていけるようになりたいものです。 

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論
小林 よしのり
小学館
台湾人と日本精神(リップンチェンシン)―日本人よ胸をはりなさい (小学館文庫)
蔡 焜燦
小学館

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