その昔八百屋の長兵衛が囲碁仲間の親方にわざと負けて機嫌を取り、親方に野菜をたくさん買ってもらったのが八百長という言葉の始まりと聞きました。
語源からして相撲部屋の親方が絡んでいるのですね。
相撲に八百長疑惑は昔からありました。
引退した板井が大規模な八百長の告発をして世間を騒がせたのは記憶に新しいところです。
しかしその時は確たる証拠がなく、疑わしきは罰せずということで、建前上、八百長は今まで存在しなかったことになっています。
ところが今回は46通に及ぶ八百長を疑わせるメールがでてきたとか。
削除してもメールの内容って蘇っちゃうんですねぇ。ゾンビメールですねぇ。
悪いことはできないものです。
ただ、八百長は賭博と違って犯罪行為ではないため、相撲協会がどう判断するかに関与したとされる力士の命運はかかっているようです。
相撲には初切(しょっきり)という禁じ手やおふざけを盛り込んだコントのような取り組みがあります。
相手のおしりを蹴飛ばしたり髷をつかんで振り回したり。
当然勝ち負けなどはどうでもよい、見世物です。
また、海外での興行を見ると、明らかにシナリオどおりに相撲をとっているのが分かります。
相撲を見なれない外国のお客さんに楽しんでもらえるよう、派手に、長めに相撲をとっています。
こういうのは別に良いんでしょうかねぇ。
問題は、出世や給料に直結する本場所での八百長だけのようです。
相撲は元々神事であり、芸能でもあります。
他のスポーツと同じようには考えないほうがよいでしょう。
プロレスが八百長であるのは誰でも知っていることですが、それを問題視することはありません。
あんまり目くじら立てるほどのことではないんじゃないでしょうか。
八百長があり得ることは承知の上でそれを楽しむ、という予定調和的な楽しみ方をすればいいのではないでしょうか。
ただ世間にばれてしまった以上、相撲協会としては関係者を処分せざるを得ませんし、今回の件以外に八百長はない、というスタンスを貫かなければならないでしょう。
私たち相撲ファンは、眉間にしわを寄せて、「裏切られた」なんて大仰なことは言わず、「やっぱりねぇ」とにやにやしていればいいんじゃないでしょうか。
お相撲さんも人間ですから、誘惑に負けちゃうこともありましょう。
相撲協会には寛大な処分をお願いします。
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