吉田修一の芥川賞受賞作に、「パークライフ」という小説があります。
日比谷公園での男女の出会いを描いた小説で、そこはかとなく切なくて、良い小説だと思いました。
今日は朝8時から2時間ちかく、散歩しました。
途中、公園のベンチでうとうとしました。そこで聞こえてくるのは、女性の声ではなく、定年後と思しき老人たちの大きな声でした。口々に昔の自慢話をしています。老人にとって、過去の記憶は光り輝く宝物なのでしょう。
私は期間限定の世捨て人ですが、老人のように元気だった頃の自分を懐かしむのはやめて、もう一度、世の中で生きてみたいと思うようになりました。
私を侮辱した上司への激しい憎しみも、なくなりはしないものの、薄らいできました。主治医は、あまりに激しい憎しみも、精神病の症状の一つと考えられる、と言います。
それなら私の精神病は、快方に向かっていると考えてよいのではないかと思います。