もう何年にも渡って、わが国の年間の自殺者数は3万人を超えています。
そこで、わが国は他国と比べて自殺者が多いのか、という疑問を持ち、インターネットで調べてみました。
10万人あたりの自殺者数で多い国順に並べたのが、下の表です。
位 | 国名 | 男性 | 女性 | 全体 | 年 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() | 58.5 | 8.8 | 31.5 | 2009 |
2 | ![]() | 41.4 | 21.0 | 31.2 | 2010 |
3 | ![]() | 46.2 | 9.0 | 26.9 | 2007 |
4 | ![]() | N/A | N/A | 25.3 | 2010 |
5 | ![]() | 33.5 | 14.6 | 23.8 | 2011 |
6 | ![]() | N/A | N/A | 23.5 | 2010 |
7 | ![]() | 33.8 | 11.6 | 22.9 | 2005 |
8 | ![]() | 40.9 | 7.0 | 22.6 | 2005 |
9 | ![]() | N/A | N/A | 21.6 | 1996 |
10 | ![]() | 37.1 | 8.6 | 21.5 | 2008 |
11 | ![]() | 34.1 | 7.7 | 19.9 | 2007 |
12 | ![]() | 32.1 | 7.9 | 19.8 | 2008 |
13 | ![]() | 28.4 | 11.1 | 19.5 | 2006 |
14 | ![]() | 28.9 | 9.0 | 18.8 | 2007 |
15 | ![]() | 27.2 | 9.5 | 18.2 | 1999 |
16 | ![]() | 26.9 | 9.7 | 18.0 | 2006 |
17 | ![]() | 23.5 | 11.7 | 17.5 | 2006 |
18 | ![]() | 25.5 | 9.0 | 17.0 | 2006 |
19 | ![]() | 29.1 | 6.2 | 16.5 | 2008 |
20 | ![]() | 26.0 | 6.3 | 15.8 | 2004 |
わが国は5位ですか。
180もの国があって、しかも日本は経済的には比較的豊かなはずなのに、なんでまたそんなに自殺者が多いんでしょうね。
哀しいことです。
その他の国で、一見して感じるのは、旧ソヴィエト連邦を構成した国が上位を占めていることです。
価値観の急激な変化、景気の悪化などが原因でしょうか?
あるいは、ウォッカの飲み過ぎ?
そんな中、韓国が2位、日本が5位というのが目を引きます。
経済状況も悪化したとはいえまずまずの豊かな国であり、儒教や仏教などのバックボーンとなる思想も似ています。
なぜ韓国と日本が上位に入っているのでしょうね。
キリスト教は強く自殺を禁じているので、キリスト教を熱心に信心している国や地域は自殺率が低いやに聞いたことがあります。
そう言えばヴァチカン市国を抱え、カソリックの総本山であるローマ教皇庁と隣接し、カソリック信者が多いというイタリアは20位以内に入っていませんね。
英国国教会を信じる英国も圏外です。
一方、革命を経験し、キリスト教に熱心ではないフランスは18位に入っています。
イスラム教はキリスト教以上に厳格に自殺を禁じており、イランやエジプトなどの中東や北アフリカの国は上の表に載っていません。
わが国はカミカゼやらハラキリやら、自殺に親和性が高い国民性だと諸外国から思われている節があります。
外国映画に出てくる日本人は簡単に自殺しますね。
しかし戦後、平和主義を掲げ、経済的繁栄を追究し続けてきた結果が、世界ワースト5位の自殺率とは、やりきれませんねぇ。
何よりも自分の命を守るのが、平和の第一歩であるはず。
しかし私も、今でこそ自殺なんて怖ろしくて考えることもできませんが、うつ病を発症した当初は、死ぬことがいともたやすいこと、というより魅力的なことだと感じていました。
棺桶に片足突っ込んで、初めての病気休暇半年を過ごし、生還したのです。
その後2回、病気休暇を取っていますが、その時は自殺なんて考えもしませんでしたね。
うつ病から躁うつ病に診断が変わっていましたし。
3回の病気休暇を経て感じたことは、なによりも内的な、生きたい、という欲求を感じることができるかどうかが重要だということです。
内的な力の発露ということに、わが国民は無関心になっているように感じます。
黒船来航の昔から、私たち日本人は外圧を受けてやむを得ず国を発展させてきたように思います。
戦前は列強に食い物にされまいとして列強の真似をして帝国主義国家として発展しました。
戦後は様々な国際的な経済ルールを外圧によって受入れ、まがりなりにも自由主義国家群の中でも強い経済力を持つに至りました。
一つ自殺に限らず、外的な力に対応するという受け身の態度ではなく、内的な力を発露させることによって、わが国は一皮むけることができるのではないでしょうか。
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