冷奴

文学

   今日はめっきり冷えました。
 明日はもっと寒いとか。
 いよいよ冬本番ですね。

 私は熱いお茶やコーヒーを好みません。
 真冬でもアイス・コーヒーや冷たいお茶を飲んでいます。
 なんだか冷たいほうが口の中がさっぱりするからです。
 猫舌というわけではないんですけどねぇ。

 そこであえて、夏の冷たい食い物を季語にした句を。

 
放蕩の ふぐり老いゆく 冷奴  角川春樹

 
私は角川春樹の句をけっこう好んでいます。
 男らしく、言い切り系の句が多いのですよねぇ。

 ふぐりとは睾丸のこと。
 放蕩を重ねた男、おそらく作者自身でしょうが、その精が衰えを見せ始めた年頃に冷奴を食う、という句で、哀愁漂いますねぇ。

 特に私は精神障害者になってから、めっきり精が衰えているので、身につまされる思いです。
 まだ老けこむには早いんですが。

 夏の句なので当然冷奴を食うのは暑い盛りなのでしょうが、私はあえて、冬、暖房の効いた部屋で食う冷奴の情景を思い浮かべたいですねぇ。

 あぁ、今日はおのれのだらしなくなった下半身を哀しみつつ、冷奴で焼酎のロックでも飲みたい気分ですねぇ。

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